良いメディアミックスとは何か?


 映画『アイアンマン』、『インクレディブル・ハルク』、『マイティ・ソー』、『キャプテン・アメリカ』の四作はそれぞれ独立した作品でありながら、『アベンジャーズ』へと繋がる構成になっているそうで、ちょっと全部見てみようかという気になっている。製作者の思惑通りなのだろうけれど。

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 ぼくはアメコミには全く詳しくないのだが、Wikipediaでちょいと調べてみたところ、この四作品は元々「マーベル・ユニバース」という同じ世界の話なのだそうだ。同じ世界の話とはいっても、ソーは北欧神話の雷神トールなのだから、相当いいかげんな話(と、いうと怒られるかな)。

 しかし、この手のヒーロー揃い踏みの作品には、物語の原初の感動というか、プリミティヴな面白さがありますね。そうそう、こういうの見てみたいよな、って。その単純な欲望を最新技術で装飾して魅せつける辺りにハリウッドの周到な戦略があるのでしょう。

 日本の漫画の映画化が駄作凡作に終わる例が多いことを思うと、やはり何か差があるなあ、と思わずにはいられません。それは必ずしもSFXの差に留まらないと思うのですが。既に存在しているコンテンツをいかに大事にするかってことだよなあ、と。

 たとえば『DEATH NOTE』なんて悪くない映画化ではあったと思うんだけれど、原作ほどに傑作といえるほどの出来かといわれればそれはノーであるわけで、「ヒットした既存コンテンツをいかに高品質で使いまわすか」という点でぼくは現状に不満がある。

 つまり、あるひとりの天才が生み出したひとつのコンテンツをいかに集団で利用するか、という問題だと思うんですけど。ある天才が生み出したコンテンツは骨の髄まで利用し尽くすべきだと思うんだよな。決してもったいない使い捨て方をするべきじゃない……。

 あるコンテンツがヒットする。それを様々にメディアミックスする。という流れは良いのだけれど、そのメディアミックスが最初のヒット作の良さをどんどん殺していく方向に進むことが多いように見えるのが不満なんですよね。たとえば『海猿』とか『踊る大捜査線』にしても、続編ものは最初の面白さを殺しているように見える。

 まあ、上記の『アベンジャーズ』ものがその点でどの程度良いメディアミックスになっているかはよくわからないんだけれど、とりあえず日本でももっと良質のメディアミックスが展開するようになってほしいなあ、と切に願うのでした。色々難しくはあるんでしょうけどねえ。