月マガ連載の『四月は君の嘘』が最高!

月刊 少年マガジン 2011年 07月号 [雑誌]

月刊 少年マガジン 2011年 07月号 [雑誌]

 先々月の『月刊マガジン』から『四月は君の嘘』という作品が新連載されています。いや、これはちょっと、素晴らしいですね。3話目にして既に傑作の片鱗を感じさせてくれる。たぶんそう長い連載にはならないような気がするので、単行本が出たら買いましょう。花丸付きのオススメです。

 主人公はピアノを辞めた元天才ピアノ少年。かれがあるヴァイオリニストの少女と出逢うところから物語は始まります。かれはその鮮烈な少女に惹かれるものを感じるのですが、どうやら彼女はべつの少年を好きであるらしく、その恋は始まらないうちに散ってしまうことに。しかし、それでも少しずつ少年の想いは深くなってゆきます。

 こう書くといかにも平凡なボーイミーツガールのラブコメディのようだけれど、少年の孤独と絶望、少女の魅力をさわやかに描きだす漫画力が素晴らしく、非常に読ませます。

 「音楽」を漫画というかたちで表現することは漫画家のひとつの夢でしょう。むろん、紙面からほんとうに音を鳴らすことは(電子出版でもないかぎり)不可能ですが、漫画表現にもそれなりのリズムがあり、メロディがある以上、あたかも音が聴こえてくるかのような表現というものを可能だと想います。

 最近ではたとえば『ピアノの森』や『のだめカンタービレ』といった作品が有名どころといえるでしょう。古くは『いつもポケットにショパン』という名作があります。あの漫画、ぼくは好きでねえ。

 そう、この『四月は君の嘘』には、かつて少女漫画がそなえていたような繊細さ、優しさ、爽やかさを感じます。少年漫画でもこういう作品が通用するということはじつに素晴らしいと思います。とにかく場合によっては今年のベストに並ぶかもしれないクラスの作品なので、ぜひ読んでみてほしいところ。まあ、単行本が出るまでまだしばらくかかるでしょうけれど。

 それにしても、最近の『月マガ』はほんとおもしろいね。最近というか、ここしばらくずっとおもしろいんだけれど、一冊の雑誌としてのクオリティがきわめて高い。『capeta』が最高潮に達しているし、『修羅の門 第弐門』もあいかわらずだし、『鉄拳チンミ』も一定のクオリティを保っているし――そこに、この『四月は君の嘘』のような、清新な新連載が加わるとなると、もう無敵? 無敵なの?って感じ。これは、編集部の力量なんだろうなあ。

 ちなみにこの『四月は君の嘘』の作家さんは、レスター伯が以前褒めていた『さよならフットボール』のひとですね。『さよならフットボール』も読んでみないとなあ。このひとは必ず出てくるよ!と「Something Orange」の名にかけて断言しておきましょう。読むならいま!です。才能を感じます。