お代は見てのちょうだい。


 そろそろ時期かな、ということで、『BREAK/THROUGH』に次ぐ新しい同人誌の企画を立てている。ただねえ、夏のコミケに参加するかどうかはまだわからないかな、と。行きたくないんだよね、暑いから(笑)。

 まあ、それ以前に地震のこともあるし、紙不足の問題もあって、参加したくても参加できるかどうかということもいえるんだけれど……。そうして、いまあえてコミケに出るべきか、という問題もある。

 コミケには一回出てみて、それはたしかに楽しかったし、面白いイベントだと思ったけれど、ただやっぱり「紙の本」という媒体はいかにも古いという印象は抜けないんですよね。

 ペーパーメディアの場合、数百冊から刷るとすると、印刷代だけで十数万とかかかっちゃうわけで、それなりのリスクを背負うことになる。それなら電子書籍のほうがいいよね、と。

 でも、もちろん、まだ電子書籍の時代は来ていない。世間では「電子書籍元年」などといわれているが、決定的な転機は、日本版Kindleが発売され、日本版Kindle Storeが開設されたときに訪れるだろう。使ってみればわかるのだが、Kindle Storeの便利さは、本当に圧倒的なのである。

 そういう意味では、いま、電子書籍で勝負しようとすることはまだ早すぎるかもしれない、とは思う。何しろ、ほとんどのひとがそれを読むための媒体を持っていないのだ。受け手の層が薄すぎる。

 あと、やっぱり「パブー」あたりでだしてしまうと、3割も売り上げを取られてしまうということもちょっとねえ。Kindle Storeなら3割くらいは取られても仕方ない、それだけのメリットがあると思うけれど、いまのパブーにそこまでの価値はないと感じる。

 では、どうすればいいのか。それならもう、いっそ無料で一般公開してしまおう、ということを考えている。有料だが、無料なのだ。つまり、まず作品を公開し、それから銀行の口座番号を公開してそこに入金してもらう。既に本名を出しているから、銀行口座を公開しても何の問題もないわけだ。

 ただ、銀行の場合も振込手数料がかかるという問題があるんだけれど、これもネットバンクを使えば解決できるんじゃないかな。この場合、振り込んだひとの名前を確認できるから、振りこんでくれたひとのなかの希望者には何かしらおまけを付けるということもできる。

 もちろん、振り込みたくないというひとがただで閲覧することを止めることはできないわけだが、そこは賭けである。作品が、これならお金を出しても良い、と思えるほどのものであったなら、何割かの読者はお金を払ってくれるのではないだろうか。

 それがダメだ、やはりだれもお金を払ってはくれない、ということであったら、仕方ないからお金をもらってから作品を発表するシステムにするかもしれないけれど、とりあえず一回試してみたいんだよね。

 そのときは、おもしろくなかったらただ読みで全然かまわないので、もしおもしろかったらお金を払ってください。その収入が次回作へのモチベーションを生み出すと思います。