もうひとつ微妙な佳作、『宇宙ショーへようこそ』。

宇宙ショーへようこそ 【通常版】 [Blu-ray]

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 観ました。

 うーん、これは、どうなんだろ。Twitterではわりと悪し様に語ったんですが、ぼくは好きです。そもそも『宇宙ショーへようこそ』というタイトルの時点でわくわくしますよね。だって、宇宙ショーですよ、宇宙ショー。最高じゃないですか。

 で、なるべく予備知識をいれずに鑑賞してみたのですが――うーん、これは、どうなんだろうね。観終わってちょっと困惑してしまったので、ネットで感想を漁ってみたら、なかなか良いことが書かれてあって感心。皆、よく考えながら映画見ているなあ。

 まあ、比較的ネガティヴな意見としてはここ、

http://cinema.filmcrew.jp/2010/06/uchushow.html

 ポジティヴな意見としてはここが参考になると思います(ネタバレありです)。

http://www12.plala.or.jp/sikoukairo/uchukanso03.html

 批判のポイントとなるのは「詰め込みすぎ」、「わかりづらい」というもので、擁護のポイントとなるものは「よく見ればわかる」ということですね。どっちの意見もわかるのだけれど、うーん、やっぱりちょっとわかりづらい映画であることは否定できない。

 冒頭、宇宙人のポチに連れられて月の裏側に作られていた宇宙都市に行くあたりはすごくわくわくする(なんというジュール・ヴェルヌ的想像力!)。ところが、そこから先の展開はやっぱり間延びしていると思うんですよね。

 どうにもメリハリに欠けるというか、様々な情報が均等に提示されている印象で、一本の映画として見ると相当に辛い気がする。シンプルなテーマであるはずなのに、何が起こっているのか非常にわかりづらい。一見してすべての情報を把握するのはむずかしいと思う。

 あと、宇宙社会の描写がほとんど人間社会と変わらないという批判があるけれど、これはほぼ人間の想像力の限界の問題じゃないかな。SF的イマジネイションといったって、見たこともないものなんて描けないんですよ。それは仕方ない。

 むしろぼくは次々と出てくる多彩かつ膨大なデザインに圧倒されました。ひとつひとつは特別独創的ではないかもしれないけれど、何しろ量がすごい。ヴィジュアル的な側面では十分お腹いっぱいになれる映画ですね。

 だからまあ、いっそ何も考えずに観るか、心から集中して観るかすれば楽しく観れる映画ではあるでしょう。ぼくはちょっと、わかりづらさの壁に阻まれてしまって嵌れなかったけれど、挑戦してみる価値はあるんじゃないかと。

 それにしても、この映画、だれをターゲットにしているんだろうなあ。子供や家族連れで見るにはちょっと長すぎて辛いし(136分)、かといってマニアが見るには素朴すぎる話だと思う。帯に短し襷に長し、ということわざが思い浮かぶような、そういう微妙な佳作でした。