浅学菲才。

月光果樹園―美味なる幻想文学案内

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死想の血統 ゴシック・ロリータの系譜学

死想の血統 ゴシック・ロリータの系譜学

 高原英理の『月光果樹園』を読み終え、樋口ヒロユキの『死想の血統』を読んでいる。いずれもめっぽうおもしろく、特に後者は極め付きにスリリング、ページをめくるのがもどかしい、とはこういう本のためにある言葉だろうと思う。

 ゴス、人形、SM、グロテスクといったどこかアンダーグラウンド的なカルチャーについて語っている一冊なのだが、何しろ全く無知な領域の話なので、本当におもしろい。いやあ、人形って、SMって、こういうものだったんですね。

 それにしても、本というものは、連鎖性をもっているものだとつくづく思う。一冊読むと、どうしてもその本に登場する本や、そこに書かれた内容についてべつの角度からアプローチした本を読みたくなり、何冊読んでも満足できない。そういうものだと。

 特にこの『死想の血統』という本には膨大な参考文献リストが付いているので、そこを読むと、どうしようもなくポオやサドやマゾッホバタイユナボコフや三島や澁澤や村上龍の未読作品を読みたくなってくるのだ。

 そうしてあらためて思い知らされるのは、己の無知と、不勉強である。いや、じっさいぼくはほんとにものを知らない、本を読んでいない、と心底思う。博覧強記とまではいかなくても、常識的に読んでいないとおかしい本くらい読んでおきたいよなあ。読んでも端から忘れるんだけれど、それはそれとして。

 とほほなのである。