物語神秘主義と物語科学主義。


 シナリオの書き方とか小説の書き方を解説した本を読んでいると、「物語とは古来構造が決まっているもので、そのメカニズムを知っていればだれでも書けるものなのだ」という派閥と、「いや、それはよくわからない不思議な神秘なもので、決して方法論など確立できるはずもないのだ」という派閥があることに気づく。

 前者のひとが書く本は具体的な内容になり、後者のひとが書く本は抽象的な内容になる。前者を物語科学秘主義、後者を物語神秘主義と呼ぶことにしよう。

 たぶんまあどっちも極論ではあって、「ある程度は方法論に落とし込めるが、やはりよくわからないところがのこるもの」というあたりが正しいのだと思う。だから、どこは方法論化できて、どこはできないのか、それをたしかめるのがまずやるべきことかな、と。

 それもそう厳密に区別することはできないのだろうけれど……。