『文章の技』。

文章の技―書きたい人への77のヒント

文章の技―書きたい人への77のヒント

 溺れるものは藁をも掴み、文章下手は文章読本のたぐいを読む。そういうわけで少しでもましな文章を書きたいと念じてやまないぼくは、日々その手の本を探しているのだが、なかなか役に立つものはない。そのなかで、この本は有益だった。

 「文章の技」とあるが、参考例として挙げられているものはほとんど往古の文豪の作品からの引用なので、実体はほぼ「小説の文章の技」である。いままさに小説を書いているぼくとしては参考になることがたくさん。逆に一般のひとにとっては、あまり役に立たない本だろう。

 結局、何の分野であれ、より巧くなるためには、現在の自分の欠点を具体的に把握し、それを改善するよりほかにない。そういうわけで、いまの自分の小説の文章的欠点を洗い出すためには非常に役に立つ。けっこう凹むが、まあ、そればかりは仕方ないのであった。