いま『メロディ』がおもしろい。

Melody (メロディ) 2011年 02月号 [雑誌]

Melody (メロディ) 2011年 02月号 [雑誌]

 そういうわけで『メロディ』がおもしろい。樹なつみ清水玲子岡野玲子成田美名子、それに川原泉と、「いつの時代だ……?」と眸をごしごししたくなるようなベテラン作家陣が揃った雑誌ではありますが、でもおもしろいものはおもしろい。それも圧倒的に。

 この錚々たる面子のなかに入り込んで位負けしないよしながふみはさすがだなあ、と思いますね。否、むしろいまを時めくよしながふみの『大奥』をまえに、一歩もひかぬベテラン勢の威厳こそさすがというべきか。

 『秘密』に『大奥』、『花よりも花の如く』、そうして何よりぼく的に感涙ものの『花咲ける青少年』!と、花やかな作品が並んでいて、非常に充実感があります。

 往昔、数しれぬ名作を生み出してきた作家たちが、こうして、二十年、三十年の月日を経てなお、新たな作品を発表し続けている。これは、実に感動的なことといえるのではないでしょうか。

 ま、何しろその時代を代表する傑出した才能たちですから、おもしろいものを描くことはあたりまえなのですが、驚くべきは「いまの少女漫画」として新人作家の作品に全然負けていないどころか、勝っちゃっていること。

 見よ、『花咲ける青少年』のこのど派手さを! 往時のアメリカを舞台に、まさにハーレクイン・ロマンスを地で行くロマンティックな恋が始まるのですが、さてさて、次回、どう落としてくれるか……。

 いや、ほんと、こういう話を子どもじみた夢だと笑う人とは友達になりたくないですね。何といっても、少女漫画の武器は花やかさ! 現実にはとても望めないような、みめうるわしい美青年、美少女が幾人も登場し娟を競ってなんぼです。

 そうして樹なつみの筆はまだ、瑞々しさを失ってはいません。絵柄は変わったけれど、やはりユージィンはユージィンだし、カールはカールなんですよね。

 まだルマティの話と、そして花鹿及び立人(リーレン)の話がのこっているので、まだまだ物語は続いてくれるはずで、ぼくはいま昔読んだ名作の続編が、昔日を上回るクオリティで展開する、その幸福を噛みしめているところです。

 ただぼくは本編で立人がだした結論が気にくわないひとなので、そこがくつがえってくれないものかと願っています。野心よりもひとりの女を、って、少女漫画的にはありなのかもしれないけれど、やっぱりちょっと物足りないよね。そう思うのはぼくが男だからなのだろうか。そんなことはないと思うんだが……。

 注目!です。