電子同人誌。


 「パブー」で栗本薫のことをまとめておこうかと思っています。まあ、電子同人誌ですね。値段設定は、ただというのも何なので、原稿用紙300枚ぶんで300円くらいというところかなあ、と。

 作るからには良いものを目指したいところですが、具体的にどういうものを目指すか。それは簡単で、テーマは「栗本薫総覧」。

 栗本という作家については、たとえば『グイン・サーガ』を語るひとは『グイン・サーガ』だけを語るし、ボーイズ・ラブ作品を語るひとはそれだけを語るという現状があると思うんですよね。

 何しろ作品数が膨大だし、そうそうひとりでは語りきれないことも無理はないのですが、そういう見方ではこの作家の本領が見えてこないこともたしか。

 たとえば『グイン・サーガ』を読むひとのなかには、栗本のBLを単なる作家の趣味程度に見ているひともいるかと思うのですが、これはあきらかに間違いで、BL作品は栗本のキャリアの中核をなすものです。

 だから、ぼくは『グイン・サーガ』もミステリも、SFも、BLも、芸道小説も、長編も短編もすべて含めた栗本薫の物語世界全体を一望するような「本」を作りたいのです。

 栗本がひとりの作家として生み出した世界は、その広大さ、複雑さにおいて、たとえば手塚治虫のそれに匹敵するものがあると信じます。それだけに、簡単に表し切ることのできないものではありますが、だからこそ挑戦しがいがあるともいえる。

 まあ、そろそろ紙の同人誌も製作にかからないといけないのでこの本が完成するのはいつになるかわかりませんが――でも、やるぞ。読みたいひとがどれくらいいるかはわからないけれど、乞うご期待、といっておきます。