電子書籍ポータルサイトの必要性。


 あいかわらず電子書籍について考えている。どうやったら多少なりとも利益を上げて購入するほうも嬉しいシステムを構築できるかなあ、と思うのだが、これがなかなかむずかしい。

 著者利益のパーセンテージを上げることは、実は簡単である。現状、「Paypal」と「らくらくダウンロード」を組み合わせれば著者利益90%以上の販売システムを作ることができる。

 しかし、おそらくこのシステムでは本は売れないだろう。なぜなら、クレジットカードの登録がめんどうだからだ。しかも、宣伝媒体が自分のサイトオンリーになってしまう。これでは売れると考えるほうがおかしい。

 電子書籍の問題点のひとつは、最低売り上げ数が設定されていないことだ。紙の書籍なら最低4桁、文庫だったら5桁くらいは販売されるだろうが、電子書籍はまるで売れない可能性もある。そして本が売れなければいくら利率が高くても全く意味がないのだ。ゼロにいくつをかけてもゼロ。

 そうなると、結局、AmazonDTPの日本語対応を待つしかないのかな、とも思うが――それでもなお、「どうやって宣伝するか」の問題はのこるんだよね。

 結局のところ、一部有名作家がすべてを持っていく、みたいな形式になるのかもしれないとも思う。無名作家はよほどの話題作を出さないかぎり、いつまでも無名のまま、ヒエラルキーは固定する。これは寂しい。

 考えてみればこういうときこそまさに書評サイトの出番であるような気もするのだが、しかしもちろん書評サイトでのびる本の売り上げなんてたかがしれている(クリックひとつで手元に電子商品が来る時代になったとしても、だ)。

 そこで必要になってくるのが電子書籍専門のポータルサイトである。ここで電子書籍一般のランキング&レビューを行ない、利用者の便宜を図る。どうだろう。もし成功したらけっこう歴史にのこる気がする。

 まあ、じっさいにはAmazonDTP日本語版がその役目を果たすことになるのだろうが、Amazonではやっぱり売れる本しか売れないだろうからなあ。「マイナーな本を宣伝する」という役割は果たせない気がする。

 小説や漫画だと、やはりフリー戦略とのかね合わせが重要になってくるだろうか。シリーズの一作目はけちけちしないで全編無料で出してしまう。そして続刊を有料にして元を取る。それくらいのことはやってもいい気がする。『ひぐらし』戦略ですね。

 ただ、考えるだけで冒険的なやり方だし、電子書籍の低価格化に拍車をかける気もする。「電子書籍はただで読めてあたりまえ」なんて固定観念を作ってしまった日には目もあてられないというもの。どうすればいいのだろう。考える。考える。考える。

 一番はまず、お金を払うに値する魅力的なコンテンツを作ることではあるのだろうが。その前にどうにかして名前を売っておく必要もあるかもなあ。考える。