『ランナーズ・ハイ』。


 同人誌の目次予定です(予定は未定です)。

 上巻(positive side)。

序文「あなたならエヴァンゲリオンに乗りますか?」
第一章「『AIR』から『Angel Beats』へ」
第二章「それでもぼくたちは『らくえん』を求める」
第三章「ヒューマンとポストヒューマンの倫理」
第四章「『攻殻機動隊』から『東のエデン』へ」
第五章「欺瞞の帝国――〈グイン・サーガ〉小論」
第六章「『まおゆう』という奇跡の物語」
第七章「王の物語」
第八章「希望の系譜――『SWAN SONG』解読」
後記「たとえあなたがエヴァに乗らなくても」

 下巻(negative side)。

序文「我々は亡びていくのかもしれない」
第一章「『日本沈没』の絶望」
第ニ章「殺戮者ナウシカ
第三章「乙一の優しい世界」
第四章「碇ゲンドウの小さな箱庭」
第五章「箱庭を飛び出して」
第六章「奈須きのこVS西尾維新
幕間「タナトスの花々――栗本薫の短編世界」
第七章「愛か? 世界か?」
後記「希望の物語、物語の希望」

 えっと、上下巻になるかどうかは神のみぞ知ります! そしてたぶんこのとおりの内容が制作されることはありません。あくまで紙上の空論とお考えください。ハッタリです、ハッタリ。

 サンプル。

 上巻第六章「欺瞞の帝国――〈グイン・サーガ〉小論」より抜粋

 さあ、語ろう、世にも暗鬱な話を。これは、さる中原の大国の王位継承を巡る物語、誰にも愛されなかった少女と、万能でありながら無能極まりない彼女の夫君の物語に他ならぬ。少女の名はケイロニア帝国皇女シルヴィア、ヤーンなる神の定めし縁に従い、彼女の夫となった男は豹頭のグイン。世に二人となきこの英雄は、しかし、この物語においては道化の役を宿命づけられている。さあ、さあ、それでは、語ろうではないか、血と炎の、孤独と宿縁の、愚かしき同情と愛情飢餓地獄の物語を。さて、それにしても、どこから語りはじめたものだろう。お伽話はいつもこう始まる。昔々、と。ある処に、と。これもある意味では昔々の物語である。すべては忘れられた太古に起こり時の波涛に沈んだ出来事。しかし、それでいてこれは現代の物語でもありえる。なぜなら、そこから読み取れる教訓は、決していまを生きる我々に通用せぬものではないからだ。つまり、シルヴィアはたしかに歳経た封建帝国の皇女ではあるが、どこぞの大企業の社長の娘だったと考えてもかまわないのだ。問題の本質はそこにはない。問題の本質、それは、この、シルヴィアという少女の孤独と絶望にある。なぜ、彼女が孤独のうちに絶望しなければならなかったのか。長大な〈グイン・サーガ〉を紐解きながら、その秘密に迫っていくとしよう。