『観測者タマミ』がおもしろい(ような気がする)。

観測者タマミ(1)

観測者タマミ(1)

価格:588円(税込、送料別)

 比較的マイナーな秀作をもうひとつ。いや、これ、秀作といっていいのか、ぼくはおもしろいと思って読んでいるんだけれど、一般受けは微妙かもしれない。

 とりあえず中一なのに幼女にしか見えないヒロインはなかなか可愛いので、その筋の人たちにはオススメだ!

 どういう内容なのかというと、「自分がそうだと信じ込んだものを取り出す」能力を持つヒロインと、彼女の家庭教師になった男の物語。

 一応、ギャンブルものというか、頭脳バトルものなんだろうけれど、そこらへんのトリックより、性格の悪い主人公の成り上がりを楽しむ漫画といえるかもしれない。

 いや、トリックやロジックの出来もなかなかのもので、特に第二巻で主人公が犯人をあぶり出すために使うロジックはなかなかおもしろい。絶対に見つけ出せないはずの犯人を絞り出していく論理の網。

 本格推理のロジックとはまた違うある種の「プロパビリティの推理」ではあるが、この発想はいい。じっさいにここまでうまく行くかどうかは怪しいし、咄嗟にこんなこと考えつかないだろうとは思うが、それはまあ、この手の漫画すべてにいえること。ブーバ/キキ効果ねえ。なるほど。

 ぼくはこのひとの漫画を、前作『戦線スパイクヒルズ』から追いかけているんだけれど、まあ、ものすごく優れた作家というわけではないだろう。しかし、こういう作家が厳しい漫画業界でどうサバイバルしていくかを見守ることは楽しい。これからも何とか生きのこってほしいいって漫画家のひとりである。