『ダイ・ハード4.0』。

 うん、まあ、何というか『ダイ・ハード』でした。で、ほとんど済んでしまうのだけれど、未見のひとのために一応感想を書きつらねておくか。

 だれでも知っている『ダイ・ハード』シリーズ、久々の新作はサイバー・テロリズムもの。第3作から12年の時が経って、すっかり年を取った「世界一運が悪い男」のあらたなる敵は、アメリカ中を大混乱に陥れるクラッカーだ。

 今度の敵は全米のコンピュータを支配し、ヘリや信号を操って、マクレーン刑事(ブルース・ウィリス)に襲い掛かって来る。

 で、あいかわらずマクレーンは生身でこれに対抗することになる。ふつうに考えれば生身でヘリやら戦闘機(!)に勝てるわけはないのだが、そこを何とかしてしまうのがヒーローのヒーローたるゆえん。

 第1作の洗練は影もかたちもないが、派手なアクションの連続で、なかなか楽しめた。

 第1作から20年近く過ぎているわけで、今作のマクレーンはすっかり歳を取っている。あいかわらずのタフガイではあるが、妻とはとうとう離婚したらしいし、娘には邪険に扱われている。時代に取りのこされた男なのだ。

 この映画では、そんなマクレーンのなさけなさを効果的に活用していると思う。パソコンひとつろくにあつかえないであろう冴えない一刑事が、いざ事件が起こるや、最新のクラッキング技術を使いまわす敵を切り切り舞いさせる。今作の眼目はそこにある。

 今回の相棒はパソコンオタクの若者。腕はあるもののひ弱なこの青年を、マクレーンは助けながらも鍛えなおす。そりゃ、いままであれだけの事件をくぐり抜けてきた男だもん、言葉にも行動にも説得力があるでしょうね。

 今回はどう考えても事件が解決した段階でアメリカは壊滅的な被害を受けているのだが(笑)、あくまで娯楽映画である。野暮なことはいいっこなし。できるだけ大きな画面で楽しめばそれで良いと思う。

 ま、「5」はやめておいたほうがいいと思うけれど……。