ライトノベルのウェルメイド化。

 好評『ゼロの使い魔』第14巻。

 ぼくが継続して読んでいる数少ないライトノベルの一つで、ペトロニウスさんが書く通り「読む必要性も意味もない」のだけれども、読んでしまう。ウェルメイドの良作といえるでしょう。

 いま、Amazonを確認してみたところ、「本」の分類で3位だった。売れているんですねえ。ま、いまさら内容について語ることはないので、今回はライトノベル業界のことについて少し書きましょう。

 最近のライトノベルはそれほど読んでいないのでかぎりなく印象論に近くなってしまうのだけれど、ライトノベル全体のレベルは昔より上がっていると思います。

 この『ゼロの使い魔』もそうだけれど、評判になったものをぱらぱら読んでみると、やっぱりそれなりにおもしろい。『ハルヒ』はもちろん、『とらドラ』とか『狼の香辛料』とか、皆、なかなかおもしろいですよね。

 例の『紅』みたいに非難囂々の作品もあることはあるのだろうけれど、以前にも書いたとおり、ジャンルのレベルは頂点で測るべきだと思っているので、それは問題じゃない*1

 ただ、同時に、本当の意味でものすごい作家は出てこなくなったかな、という印象もあります。ウェルメイドの良作は数多くあるのだけれど、突出した作品は見当たらないかな、と。

 古橋秀之が『ブラックロッド』で出てきたときのような、上遠野浩平が『ブギーポップは笑わない』でデビューしたときのような、そんなインパクトを感じることは少なくなった*2

 たぶん、エンターテインメントとしての方法論がある程度確立されて、ジャンル全体が安定期に入ったということなのでしょう。

 もちろん、悪いことではないのだけれど、個人的な興味は薄らいできています。普通によく出来た作品ならあえて読む必要もないから。

 何がいいたいかというと、これを読んで、「そんなことはない。お前が知らないだけでこんな名作があるぞ!」と思われた方は教えてほしいということです。ぼくのアンテナがさびついているだけなら良いのですけれどね。

*1:ここでは問題として取り上げない、という意味。

*2:奈須きのことか西尾維新とか有川浩ライトノベルに含むのか、という問題でもあるけれど。