『今日の早川さん2』を20倍楽しむ方法。

今日の早川さん 2

今日の早川さん 2

「あんた、『イリアム』や『オリュンポス』を読む以上は、ホメロス叙事詩もちゃんと読んでいるんだろうな?」

 ごめんなさい、ごめんなさい。いま、ちょうど『イリアム』を読んでいるところだけれど、ホメロスは読んでいません。だって、『イリアム』だけで十分分厚いんだもの。

イリアム (海外SFノヴェルズ)

イリアム (海外SFノヴェルズ)

 と、そういうわけで、読書オタコメディ『今日の早川さん』のシリーズ第2巻。もとはウェブ連載の4コマ漫画ですが、いまとなってはその魅力は広く知れわたり、いろいろなところで見かけるようになりました。一ファンとしてはうれしいかぎり。

 SFオタクの早川さんを初めとして、ホラーマニアの帆掛さん、ラノベファンの富士見さんなど、あいかわらずの顔ぶれが今回も楽しくやり取りしています。

 この作品のおもしろさは、読書オタというどうしようもない人種を、戯画化して描いているところにあります。

 この世間において絶対的少数派である活字中毒の人間は、往々にしてやたら偉そうだったり、反対に劣等感を抱えていたりするもの。

 その愛すべきビブリオマニアたちの特性を、5人の女の子(というには、やや年かさの方もいらっしゃいますが)に仮託して描く、そのにやにやものの楽しさ。

 ぼくのような人間にとってはある意味、自分の姿を鏡に映して見せられているようなものですが、それがまた楽しい。健康な一般人にはおかしみがわかりづらいかもしれませんが、活字オタにとっては必読必携の一冊といえましょう。

 そして今回もやってみました。作品タイトル元ネタ一覧。この第2巻は収録作品数が前回より格段に増えているので、手間も倍増。大変でした。

 ご笑覧くださいませませ。


・p7「忠誠の誓い」

 ラリー・ニーヴン『忠誠の誓い』より。未読なのでコメントできませんが、〈ノウン・スペース〉ものでしょうか? いや、ぼく、ニーヴンってあまり好きじゃないんだよね。宇宙人がただの人間にしか見えないから。

忠誠の誓い (ハヤカワ文庫 SF 551)

忠誠の誓い (ハヤカワ文庫 SF 551)


・p15「歌おう、感電するほどの喜びを!」

 叙情派SF作家レイ・ブラッドベリの短編集のタイトル。SF界の最長老であり、その年齢にしてまだ新作を書きつづけているという驚異的な作家である。

・p16「Girls Just Want To Heaven Fun」

 シンディ・ローパー


・p16「高慢と偏見

 ジェーン・オースティンの長編小説。めずらしく主流文学が元ネタということになる。映画化もされたので、見たひともいるのではないだろうか? ぼくはもちろん見ていないけれど。

高慢と偏見〔新装版〕 (河出文庫)

高慢と偏見〔新装版〕 (河出文庫)


・p17「悪夢の平行世界」

 マイクル・P・キュービー=マクダウエル『悪夢の平行世界』から。読んでいないので何ともいえません。

悪夢の並行世界〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

悪夢の並行世界〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

悪夢の並行世界〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

悪夢の並行世界〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)


・p18「時の壁を越えて」

 『宇宙大作戦』シリーズの一作『時の壁を超えて』からだと思う。京都アニメーションのアニメ『MUNTO』のサブタイトルが「時の壁をこえて」なのだけれど、たぶん関係ないだろう。

宇宙大作戦 時の壁を超えて〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

宇宙大作戦 時の壁を超えて〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

宇宙大作戦 時の壁を超えて〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

宇宙大作戦 時の壁を超えて〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)


・p19「夏への扉

 ロバート・A・ハインラインの『夏への扉』より。竹宮恵子の同名作品はたぶん関係ないでしょう。ある意味、日本で最も人気のあるSF小説のひとつで、日本人はロリコンばかりということがわかる。それほどの名作とも思わないが、リリカルでセンチメンタルなところが日本人受けするのだろう。しかし、よく考えてみると主人公がめげているのは序盤だけ、あとはハインラインの作品らしく超人的な活躍を見せている。

夏への扉 (ハヤカワ文庫 SF (345))

夏への扉 (ハヤカワ文庫 SF (345))


・p20「永劫」

 グレッグ・ベアのハードSF長編上下巻。ぼくは買ったんだけれど、読まずにどこかへやってしまった(!)。たしか大森望さんが「本の雑誌」で★★★★★を付けていた記憶があるから、名作なのでしょう。

永劫〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

永劫〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

永劫〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

永劫〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)


・p20「あなたを合成します」

 フィリップ・K・ディック『あなたを合成します』より。サンリオSF文庫なので、現在、入手困難。もちろん、ぼくも読んでいない。もともとディックって苦手なんだけれどね。

あなたを合成します (サンリオSF文庫)

あなたを合成します (サンリオSF文庫)


・p21「Stand By Me」

 いわずと知れたスティーヴン・キングの傑作中篇『スタンド・バイ・ミー』、もしくは同タイトルの名曲から。キングの映画化作品のなかでも、数少ない名作といえるだろう。これも日本人好みの作品だと思う。


・p21「渇きの海」

 アーサー・C・クラークの名作『渇きの海』から。月面が細かい塵に覆われているという推測をもとにしたいまとなっては古めかしい作品。しかし、サスペンスあふれるその魅力はいまも色あせていない。山本弘さんはこの作品をマイ・フェイバリットに選んでいたくらいである。最近また入手できるようになったようなので、ぜひ読んでください。クラーク初心者にもお奨めの良い小説です。


・p22「復活の日

 小松左京の同名SFより。ぼくは本棚に眠らせております。だって、人類滅亡テーマとか、こわくて読めないんだもん。

復活の日 (ハルキ文庫)

復活の日 (ハルキ文庫)


・p23「荒れた岸辺」

 キム・スタンリー・ロビンソン『荒れた岸辺』より。未読。

荒れた岸辺〈上〉 (ハヤカワ文庫)

荒れた岸辺〈上〉 (ハヤカワ文庫)

荒れた岸辺〈下〉 (ハヤカワ文庫)

荒れた岸辺〈下〉 (ハヤカワ文庫)


・p26「蟻塚の中のかぶと虫」

 A&Bストルガツキー兄弟『蟻塚の中のかぶと虫』より。印象的なタイトルである。


・p27「氷と炎の歌

 ジョージ・R・R・マーティンの大長編ファンタジィ『氷と炎の歌』より。とにかく異常におもしろい作品なので、大長編好きは全員読むべき。登場人物も固有名詞も数多いから、最初のほうは苦戦させられるだろうが、慣れてくるとやめられなくなる。たぶん、この手の群像ファンタジィとしては世界でいちばんおもしろいのではないだろうか。『アルスラーン戦記』とか、『グイン・サーガ』とか、そこら辺が好きなひとは無条件で読むべし。

七王国の玉座〈1〉―氷と炎の歌〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)

七王国の玉座〈1〉―氷と炎の歌〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)


・p27「イリーガル・エイリアン」

 ロバート・J・ソウヤーのSFミステリ『イリーガル・エイリアン』から。エイリアンによる殺人事件を法廷で裁くという、新本格ミステリみたいな話らしい。

イリーガル・エイリアン (ハヤカワ文庫SF)

イリーガル・エイリアン (ハヤカワ文庫SF)


・p28「流れよわが涙、とSF者は言った」

 フィリップ・K・ディック『流れよわが涙、と警官は言った』より。同じくディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』とならんで、最もパロディの対象になりやすいタイトルだといえる。それだけ素晴らしいタイトルだということだろう。

流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)

流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)


・p29「マイノリティ・リポート

 ディックの同名短編より。原作は読んでいなくても、トム・クルーズの映画を見たひとは多いのではないだろうか。どうしてディックという作家はこんなにハリウッドで映画化されるのだろう。その不安に満ちた神経症的な作風がハリウッド好みなのだろうか?

マイノリティ・リポート―ディック作品集 (ハヤカワ文庫SF)

マイノリティ・リポート―ディック作品集 (ハヤカワ文庫SF)


・p29「自由未来」

 ロバート・A・ハインライン『自由未来』から。未読なので、語ることはない。


・p30「みんな行ってしまう」

 マイケル・マーシャル・スミス『みんな行ってしまう』より。

みんな行ってしまう (創元SF文庫)

みんな行ってしまう (創元SF文庫)


・p31「オールウェイズ・カミング・ホーム」

 アーシェラ・K・ル・グィン『オールウェイズ・カミング・ホーム』より。分厚いハードカバー2冊組ということで、未読である。

オールウェイズ・カミングホーム〈上〉

オールウェイズ・カミングホーム〈上〉


・p31「世界の中心で愛を叫んだけもの

 ハーラン・エリスンの同名短編「世界の中心で愛を叫んだけもの」から。『新世紀エヴァンゲリオン』の最終回タイトルに引用されたことでも有名。何度読んでもよくわからない作品ではあるが、傑作。


・p38「奇人宮の宴」

 ティム・パワーズの同名小説より。未読。

奇人宮の宴 (ハヤカワ文庫SF)

奇人宮の宴 (ハヤカワ文庫SF)


・p39「老いたる霊長類の星への賛歌」

 わが最愛の天才作家ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアの短編集のタイトル。これもよくパロられるタイトルである。訳しているひとが偉いのかもしれないが、ティプトリーには名タイトルが多い。なかでも「愛はさだめ、さだめは死」はぼくの読書人生のなかでも最良のタイトルになるかもしれない。


・p39「ニードフル・シングス」

 スティーヴン・キングの同名長編小説より。キングのいわゆる「キャッスル・ロック」ものを締めくくる重要な作品である。内容はいつもどおりのキング。ほかの作家だったらうんざりさせられるようなテンプレートじみた物語ではあるのだが、キングの超絶筆力は信じがたい牽引力で読者を引っぱっていく。結末もいかにもキング。


・p40「逆行の夏」

 ジョン・ヴァーリイの短編より。たしかに読んだはずなのだが、完全に忘れている。したがって解説できません。すいません。

残像 (ハヤカワ文庫 SF ウ 9-4)

残像 (ハヤカワ文庫 SF ウ 9-4)


・p42「兵士は立てり」

 ブライアン・オールディス『兵士は立てり』から。

兵士は立てり (1982年) (サンリオSF文庫)

兵士は立てり (1982年) (サンリオSF文庫)


・p42「ノヴァ」

 サミュエル・R・ディレイニースペースオペラ長編より。伊藤典夫の超絶翻訳のおかげもあり、偉くかっこいい小説である。えっと、ぼくはあたまが良くないので「かっこいい」という程度の感想しか書けません。

ノヴァ (ハヤカワ文庫SF)

ノヴァ (ハヤカワ文庫SF)


・p43「さなぎ」

 ジョン・ウィンダム『さなぎ』から。読んだことがないどころか、本を見かけたことすらない。かろうじて名前だけは知っていたので調べがついた。


・p44「思い出のシリ」

 ダン・シモンズの同名中篇より。独立した中篇であると同時に、大長編SF小説『ハイペリオン』を構成する作品でもある。いまさらいうまでもないことだが、『ハイペリオン』及び『ハイペリオンの没落』はSF史上に冠絶する大傑作である。大長編が怖くないひとは読んでみましょう。

ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

ハイペリオン〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

ハイペリオン〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)


・p45「悪徳なんか怖くない」

 ロバート・A・ハインラインの長編『悪徳なんかこわくない』より。この辺りからハインラインの作品はやたらと厚くなり、後期の冗長な作風へと移行していくことになる。しかし、いくら冗長でもそれなりに読ませられてしまう辺り、やっぱりハインラインは偉かったんだなあ、と思うわけである。


・p47「海の都市」

 たぶん、エドガー・アラン・ポオの詩が元ネタだと思う。ペリー・ローダンものに「溶岩海の都市」という作品があるけれど、関係ないだろうなあ。

ポオ詩集 サロメ―現代日本の翻訳 (講談社文芸文庫)

ポオ詩集 サロメ―現代日本の翻訳 (講談社文芸文庫)


・p47「馬的思考」

 アルフレッド・ジャリ『馬的思考』より。サンリオSF文庫なんて貧乏人が読めるものじゃないよね。

馬的思考 (1979年) (サンリオSF文庫)

馬的思考 (1979年) (サンリオSF文庫)


・p48「わが愛しき娘たちよ」

 コニー・ウィリスの同名短編集より。表題作はそのスキャンダラスな内容で無数の反響を巻き起こした。いまから四半世紀も前の小説だが、現代の読者が読んでも衝撃的だと思う。ウィリスの天才的小説技術が光る一作。

わが愛しき娘たちよ (ハヤカワ文庫SF)

わが愛しき娘たちよ (ハヤカワ文庫SF)


・pp49「十月のゲーム」

 レイ・ブラッドベリの短編。検索してみたら、「書物の帝国」の感想がいちばん上に来た。

 うひゃあ、と思ったのは「十月のゲーム」。いきなり度肝を抜かれました。最近思ったことなのだが、ブラッドベリはホラー作家といってもいいのではないかと思うことがしばしばある。この短篇はまさにブラッドベリの狂おしいほどの残酷さを見事に表現しているように思える。

 おもしろそう。読んでみなくては。

十月の旅人 (1974年)

十月の旅人 (1974年)


・p49「気まぐれな仮面」

 フィリップ・ホセ・ファーマー『気まぐれな仮面』から。読んだことも見たこともありません。

気まぐれな仮面 (ハヤカワ文庫 SF (645))

気まぐれな仮面 (ハヤカワ文庫 SF (645))


・p51、52「魔道書ネクロノミコン

 クトゥルー神話に登場する伝説の魔道書。

ネクロノミコン

ネクロノミコン


・p54「コンタクト」

 カール・セーガンのSF長編『コンタクト』より。人類と異星人のファースト・コンタクトを描く。映画版もなかなかの出来だったが、日本の描写だけは納得いかないものがあった(笑)。どうしてハリウッド映画ってこう……。

コンタクト〈上〉 (新潮文庫)

コンタクト〈上〉 (新潮文庫)


・p54「大失敗」

 スワニスワフ・レムの『大失敗』より。どうでもいいことですが、こういう一般名詞を組み合わせたタイトルの場合、検索に頼ることが出来ないので調べるのが大変です。己の知識頼みということになります。

FIASKO‐大失敗 (スタニスワフ・レムコレクション)

FIASKO‐大失敗 (スタニスワフ・レムコレクション)


・p55「語られぬ部分にこそ」

 レイ・ブラッドベリの同名短編から。

キリマンジャロ・マシーン (ハヤカワ文庫NV)

キリマンジャロ・マシーン (ハヤカワ文庫NV)


・p55「母なる夜」

 カート・ヴォネガット・ジュニアの同名小説より。例によって未読だけれど、読んでみようかな。


・p59「どろぼう熊の惑星」

 R・A・ラファティの短編集より。読んでいるはずなんだけれど、もう全然憶えていないなあ。それにしても全然内容が想像できないタイトルである。ラファティらしい。

どろぼう熊の惑星 (ハヤカワ文庫SF)

どろぼう熊の惑星 (ハヤカワ文庫SF)


・p59「安らがぬ死者」

 何か元ネタがありそうだけれど、調べがつかなかった。たぶんぼくの守備範囲外のホラーでしょう。


・p60「ストーカー」

 A&Bストルガツキー兄弟の『ストーカー』より。山本弘の『時の果てのフェブラリー』や、やまむらはじめの『蒼のサンクトゥス』の元ネタになっている、一部では有名な小説である。ちなみに、どこまでも追いかけてくるストーカーの恐怖を描くホラー小説、ではない。

ストーカー (ハヤカワ文庫 SF 504)

ストーカー (ハヤカワ文庫 SF 504)


・p61「最後から二番目の真実」

 フィリップ・K・ディック『最後から二番目の真実』から。ディックらしい名タイトル。

最後から二番目の真実 (創元SF文庫)

最後から二番目の真実 (創元SF文庫)


・p62「着飾った捕食家たち」

 ピエール・クリスタン「着飾った捕食家たち」より。この本はAmazonで検索しても見つからなかった。


・p62「夢見る宝石」

 ティプトリーとならんでぼくが最も愛する天才作家シオドア・スタージョンの長編SFより。SFと書いたが、むしろファンタジィに近い作品かもしれない。何とも不気味で、美しく、夢幻的な、スタージョンだけの世界を楽しめる。

夢みる宝石 (ハヤカワ文庫SF)

夢みる宝石 (ハヤカワ文庫SF)


・p63「テクニカラー・タイムマシン」

 ハリイ・ハリスンテクニカラー・タイムマシン』より。ユーモアSF小説。


・p67,68「いさましいちびの高校生」

 トーマス・M・ディッシュの『いさましいちびのトースター』より。『らくえん』に登場する「いさましいちびのハムスター」というあだ名は、このタイトルが元ネタである。あと、「いさましいちびのイラストレーター」という方もいますね。

いさましいちびのトースター (ハヤカワ文庫SF)

いさましいちびのトースター (ハヤカワ文庫SF)


・p69「病める狐」

 ミネット・ウォルターズ『病める狐』より。うーん、知らない。

病める狐〈上〉 (創元推理文庫)

病める狐〈上〉 (創元推理文庫)

病める狐〈下〉 (創元推理文庫)

病める狐〈下〉 (創元推理文庫)


・p69「悪夢のハンマー」

 ラリイ・ニーヴン&ジェリイ・パーネルの共著より。

悪魔のハンマー 上 (ハヤカワ文庫 SF 392)

悪魔のハンマー 上 (ハヤカワ文庫 SF 392)

悪魔のハンマー 下 (ハヤカワ文庫 SF 393)

悪魔のハンマー 下 (ハヤカワ文庫 SF 393)


・p70「ディファレンス・エンジン

 ウィリアム・ギブスンブルース・スターリングが共同執筆した長編。サイバーパンクの代表的作家二人が協力したスチームパンク小説である。読んではいるのだが、やたらややこしかった記憶しかのこっていない。

ディファレンス・エンジン〈上〉 (角川文庫)

ディファレンス・エンジン〈上〉 (角川文庫)

ディファレンス・エンジン〈下〉 (角川文庫)

ディファレンス・エンジン〈下〉 (角川文庫)


・p70「ニューロマンサー

 ウィリアム・ギブスンニューロマンサー』。ヒューゴー賞ネビュラ賞はもとより、日本の星雲賞まで独占受賞したサイバーパンクの記念碑的名作。コンピュータの容量が何万倍にふくれ上がろうとも、その超絶クールなかっこよさは変わらない。

ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)

ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)


・p74「心地よく秘密めいたところ」

 ピーター・S・ビーグルの同名小説より。「幻の傑作」の呼び声も高い作品。


・p75「魔性の子

 ロジャー・ゼラズニイ小野不由美に同名の作品があるので、どっちが元ネタだかわかりません。どうでもいいが、小野不由美のほうだとすると、この元ネタリストのなかで、富士見さんが読んでいる可能性がある作品はこれだけなのではないだろうか?

魔性の子 (創元推理文庫 (686‐1))

魔性の子 (創元推理文庫 (686‐1))

魔性の子 (新潮文庫)

魔性の子 (新潮文庫)


・p75「死ぬときはひとりぼっち」

 レイ・ブラッドベリ『死ぬときはひとりぼっち』より。それにしても、ブラッドベリ、多いなあ。

死ぬときはひとりぼっち

死ぬときはひとりぼっち


・p77「プリンセス・ブライド」

 ウィリアム・ゴールドマン『プリンセス・ブライド』から。メタフィクションの手法を縦横無尽に使いこなし、しかもエンターテインメントに収めた快作。でも、『プリンセス・チュチュ』はもっとすごいぜ、とぼくは思っていたりする。


・p77「産めよ、増えよ」

 聖書で神が人間に与えた祝福の言葉だけれど、これもほかに元ネタがあるのかなあ。わからないです。


・p79「Foever Young」

 メル・ギブソン主演の恋愛映画から。ぼくは見ていないのでわかりません。


・p83「人間の手がまだ触れない」

 ロバート・シェクリイ『人間の手がまだ触れない』から。復刊されたので、いまでも読める。しかし、以前にも書いたけれど、ぼくはこの小説の何がおもしろいのかさっぱりわからなかったのだった。

人間の手がまだ触れない (ハヤカワ文庫SF)

人間の手がまだ触れない (ハヤカワ文庫SF)


・p86「すばらしい新世界

 オルダス・ハックスリーすばらしい新世界』より。アンチ・ユートピアものの古典的名作。

すばらしい新世界 (講談社文庫)

すばらしい新世界 (講談社文庫)


・p86「バールもどき」

 同名のウェブログが見つかりましたが、これで合っているでしょうか?


・p89「時間のかかる彫刻」

 シオドア・スタージョンの短編集。ぼくは★★★★☆付けた記憶があります。表題作も名作だけれど、中篇「ここに、そして、イーゼルに」が素晴らしかった。ぼくはブラッドベリよりスタージョンのほうがはるかに好きなので、この作家にはもっと有名になってほしいです。

時間のかかる彫刻 (創元SF文庫)

時間のかかる彫刻 (創元SF文庫)


・p91「犬は勘定に入れません

 コニー・ウィリスのユーモアSF『犬は勘定に入れません』から。ウィリスがそのユーモアセンスを縦横無尽に発揮した傑作である。シリーズの前作にあたる『ドゥームズデイ・ブック』とは対照的に一人もひとが死なない。


・p92「逆転世界」

 クリストファー・プリースト『逆転世界』より。ぼくは読んでいないけれど、おもしろいらしい。

逆転世界 (創元SF文庫)

逆転世界 (創元SF文庫)


・p93「電脳砂漠」

 ジョージ・アレック・エフィンジャーの同名長編より。麻薬中毒の探偵マリード・オードラーンを主役とするシリーズの第3弾。本来なら第4弾で完結するはずだったのだが、作者の急逝により未完で終わることになってしまった。表紙がめちゃくちゃかっこいい。


・p94「春来る」

 アイザック・アシモフアジモフという発音が正確らしい)『夜来たる』が元ネタなのではないかと思う。あまり自信なし。のちにロバート・シルヴァーバーグによって長編化された有名な作品であるが、いまとなっては古くさくて読めないかもしれない。

夜来たる (ハヤカワ文庫SF)

夜来たる (ハヤカワ文庫SF)


・p97「明日への誓い」

 エリザベス・ムーン『明日への誓い』より。『若き女船長カイの挑戦』シリーズの一作。

明日への誓い―若き女船長カイの挑戦 (ハヤカワ文庫SF)

明日への誓い―若き女船長カイの挑戦 (ハヤカワ文庫SF)


・p101「たったひとつの冴えたやりかた

 「これがたったひとつの冴えたやりかた」。ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアの同名短編及び同名短編集より。あらゆるSF短編のなかでも、日本人に最も人気のある作品のひとつ。『新世紀エヴァンゲリオン』の最終回は当初このタイトルになる予定だった。というわけで、終わりっ! いやあ、書いた書いた、よく書いた。自分を褒めてあげたい気分。この記事、空行をふくめて800行以上あります。読んでくれたひと、ありがとう。