『ぎゃくたま』のススメ。


 ある日のTwitterでの会話。

海燕「さて、次のエロゲは何をやろうかなあ。」

海燕「『ひまわり』はどうも入手できないような気がしてきたし、『クロスチャンネル』はちょっと高いなあ。出来ればダウンロード販売で買えるものにしたいところ。やっぱり『腐り姫』か。」

まきがい腐り姫はそんなに長くもないし、オススメ。すっごい変なのがやりたいならForestだけど、面白さは腐り姫、だと思います。」

海燕「でも、いまの気分としては軽いコメディがやりたいんだよね。探していたら『ぎゃくたま』が見つかったんだけれど、これ、おもしろいっていっていたのまきがいさんだっけ?」

まきがい「面白いです! そんなに期待されると困るけど、微妙に面白いです!」

海燕「あらすじ読んでいると何となくおもしろそうなので、これを買おうかな。たった2500円しかしないし。*1

まきがい「独特の空気があって、僕は大好き。」

海燕「『ぎゃくたま』、エロゲー批評空間の評価低いな。」

まきがい「批評空間よりも僕を信じよう。」

海燕「おお、ヘタレ攻めのわりに自信たっぷりですね!」

 そういうわけで、ニコマスのエロいひとの言葉を信じて、『ぎゃくたま』を購入しました。

 DMMでエロゲを購入するのは初めてだったんだけれど、すでに会員登録してあったのでめちゃくちゃ簡単だった。クリックひとつでゲームが買えるのはちょっと感動的。やばい、癖になりそう。

 以前から書いていますが、古い作品のDL販売は消費者にとっては本当にありがたいものです。値段が安いのもそうだけれど、何より品切れにならないことが大きい。

 文化の保存という観点から見ても、入手困難な名作はDL販売してほしいんだけれど、メーカーサイドとしてはいろいろ問題点があるんでしょうね。

 さて、『ぎゃくたま』ですが、アイマスオタにクラスチェンジする前はエロゲオタだったまきがいさんが誉めるだけあって、なかなかおもしろいです。

 瀬戸口作品のような破壊的なヴィジョンはないけれど、普通のラブコメとして普通におもしろい。ある意味、エロゲの王道ですね。

 物語は主人公が莫大な借金を背負うところから始まります。といっても、借りたのはかれ自身ではなく、かれの父親。生活無能力者のこの男は、いままでも散々かれに迷惑をかけてきたのですが、とうとう致命的なことをやらかしたのでした。

 このままでは借金の抵当に家を取られてしまう! だが、その金額は一高校生が払える限界を大きく超えています。しかものこる期限は1ヶ月足らず。普通の方法ではとても返却は覚束ない状況です。

 ところが、主人公にはひとつだけ返済の手立てがありました。かれが通う高校は日本屈指の名門学校。石を投げれば金持ちのお嬢様にあたる環境なのです。

 こうなったら、無垢なお嬢様をだまし、たらしこみ、借金を返済させるしかない! 幸いかれは容姿端麗にして成績優秀、金こそないが頭脳には自信があります。こうして、借金男の逆玉の輿計画が始まったのでした。

 と、こう書くと鬼畜陵辱系みたいな印象になりますが、じっさいにはごく明るいコメディです。金のため少女たちをだましてカモにしようとする主人公ではありますが、自分で思うほど悪人ではなく、どうしても詐欺師に徹し切れません。

 だますつもりが本気でその子を好きになったしまったり、プライドが邪魔して金を受け取れなかったりと、予定通りに行かない展開がいい味出している。

 お嬢様たちとのかみ合わない会話もエロゲらしくて良いのではないかと。寝言でイルカを食べているところは笑った。国際紛争になるような夢を見るなよ。

 ま、お世辞にも個性的な作品ではありませんが、押さえるべきところは押さえてある感じですね。

 ちなみに、この手のゲームとしてはエロシーンはかなり豊富。ワンヒロインに3〜6シーンくらい用意されています。例によってエロシーンの挿入は唐突ですが、これはもう、この手のゲームの常道だからなあ。『キラ☆キラ』ですら、エロシーンは唐突に感じたもん。

 ほかの欠点としては、ウィンドウモードでプレイできないことが挙げられるでしょうか。

 このゲーム、攻略がかなりややこしいので、必然的に攻略サイトを見てプレイすることになるのですが、その際、ウィンドウモードに出来ないことはちょっと不満でした。あと、立ち絵が少なすぎる印象はあったかも。

 ワンプレイ2,3時間程度で終わるので、定価8500円だとさすがにちょっと勿体ない印象になりますが、2400円なら値段ぶんは楽しめるのではないでしょうか。

 とくにものすごい名作というわけではありませんが、ラブコメエロゲ好きのひとにはためしに買ってみてもいいでしょう。安いし。

ぎゃくたま

*1:2400円でした。