二次創作は一次創作をスポイルするか?

 二次創作の文化は隆盛を極めて、一次を知らないまま二次創作を楽しむ層すら普通に存在するようになっている。でも、それらは全て元ネタありきであるってことを、僕らは案外忘れがちなのかもしれない。このままじゃ元ネタを供給する泉のほうが枯れてしまうなんてことも、もしかしたらあり得るかもしれない。ニコニコには「野生のプロ」なんて形容詞があるけど、冗談じゃなく、プロになってオリジナルを生み出せる人まで、アマチュアのまま満足させてしまうような環境が出来つつあるのかもしれない。

 「枯れる」ことはないにしても、「衰える」ことはあるんじゃないかな、とぼくは思っている。その危機感はある。

 ただ、この記事にかんしてはぼくは明らかに悪乗りしすぎましたね。とにかくやっていないものを印象だけで貶しちゃいけない。実物は印象とは全然違うものかもしれないもんね。反省しよう。反省しました。申し訳ありませんでした。

 さて、その上でいうんだけれど、二次創作の隆盛が一次創作に悪影響を与えることはありえるだろうか? 場合によってはありえなくもない、とぼくは思う。

 もちろん、二次創作だけがのこって一次創作が消えうせるなんてことはないだろう。どんな時代にも苦労して自分だけの作品を生み出そうとするひとは絶えないはずだ。

 その意味で「泉が枯れる」心配はない(たぶん)。ただ、そこまで行かない程度の影響ならあるんじゃないか、と考える。

 何しろ、二次創作は多かれ少なかれ著作権侵害の可能性を秘めている。そういうものが表立って進歩していくなかで、最終的にクリエイタのマイナスになる可能性はあるのではないか。

 初め、コミケの片隅でひっそりと行われていたものが、いま、世界的なネットワークのなかで公然と行われるようになった。この先、どのように、どこまで広まっていくのかは未知数である。

 ただ、もちろん、逆の可能性もある。この先、二次創作と一次創作は互いに補完しあい、いままで以上に発展していくことになるかもしれない。どうなるかはぼくにはわからない。

 ニコニコは目新しいから目立つけれど、コミケだって以前は散々クリエイタをスポイルしてしまうといわれたんだよね。たしか竹熊健太郎さんもある雑誌でそういうことをいっていた記憶がある。だから、全然心配はいらないのかもしれない。

 そもそも、ぼくはニコニコの会員でもあるし、同人誌ももっているので、二次創作を全面否定するつもりはない。

 ただ、一次創作と二次創作が全くの対等かというと、やはりそこまでは思わない。もし二次創作が一次創作に悪影響を与えることがあったら、一次創作のほうに味方する。

 ひょっとしたら、ぼくはオリジナル幻想に犯されているだろうか? あらゆる創作物が過去の作品を参照している現実を無視しているだろうか? そう思わなくはない。たしかに、純粋な意味でのオリジナル作品は存在しないということは事実である。

 しかし、それでもなお、二次創作と一次創作のあいだの落差は無視できるほど小さくないと思う。それが無視されるようになったら問題であると思う。

 あくまで仮定の、妄想の話だ。いまのところ。