- 作者: びっけ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2007/01/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: びっけ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2007/01/15
- メディア: コミック
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BL漫画。
と、いいきってしまうと語弊があるか。
ちょっと男同士でいちゃいちゃしたりキスしたりキスしたりキスしたりする描写があるだけの普通の漫画である(その時点で普通じゃないと思うひともいるでしょうが)。
ま、『さくらの境』の男の子版ですかね。
- 作者: 竹本泉
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2005/06/23
- メディア: コミック
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舞台はとある架空の国。
その国では、すべてのものが社会によって「パートナー」を割り振られている。かれらは1日数回、「パートナー」に「力」を与えたり、与えてもらったりしないと生きていけない。
「供給者」が「充電者」に「力」を分け与える、その道具はキス。毎日、くちびるを重ね合わせることによって「力」を送りこむ。
「パートナー」は異性であることもあれば、同性であることもある。しかし、たとえ異性同士であっても、かれらの関係は恋人でも夫婦でもない。
あくまで「充電」は「充電」、そこに愛はない。もちろん、そうは行かないこともあるけれど――おお、なんという説得力皆無のご都合主義設定。
もともと同人誌で発表されたというけれど、たしかにそんなかんじ。結局、作者の目的は主人公たちの関係性を描くところにあって、SF的設定はその状況をととのえるための方便に過ぎないのだろう。
いろいろと辻褄が合わないところはあるけれど、ま、突っ込むほうが野暮なんだろう。
おもしろいのは、物語の後半、舞台がほかの国に移り、主人公の母親を巡る物語に移っていくこと。これはもう、完全にBLじゃない。ごく一般的な人間ドラマ、というか、まるで伝統的な少女漫画のよう。
たぶん、この作者は同人誌的な関係性いじりに飽き足らないタイプの作家なんだろう。このひとがその後、『ZERO-SUM』で新作をかいていることはよくわかる気がする。