サイコ陵辱ノベル。

CARNIVAL

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 何というか、他人と雑談したり、仲良くしたり、というのが、あまりよく解らないのだ。何が楽しいのか、何でそんなことをしなければならないのか、よく解らない。それにそもそも、どうやったら他人を仲良くなれるのかということが、よく解らない。
 他の人たちはあんなに楽しそうにしているのだから、それはきっとかなり楽しいことなんだろうと想像は出来るのだけれど、僕には実感として理解することが出来ないのだ。解ることが出来ないのだ。哀しいね。

 始めました。

 ぼく的に今世紀のエロゲ最大の傑作である『SWAN SONG』のコンビ、瀬戸口廉也と川原誠による「サイコ陵辱ノベル」。

 何かいやなことがあると記憶をなくす「癖」がある少年、学は、あるとき、上級生による過酷な虐待の最中に意識を失ってしまう。

 そしてふたたび意識が戻ったとき、その場にのこされていたものは、首を刺されて死んだその上級生と、着衣が乱れた幼馴染み理沙の姿だった。

 そのときのことを何も証言出来ないため、かれは警察に連行されることになるが、偶然にもパトカーは事故に遭い、その場から逃亡するのだった。

 しかし、学には自分の潔白を証明する意思はなかった。それどころか、本当に潔白なのか、それすらわからない。そんな無気力なかれが思いついたたったひとつのやるべきこと、それは理沙に幼い頃もらったハンカチを返すことだった。

 警察に逮捕され牢獄に閉じ込められる前に、それだけは果たさなければならない。そして学は理沙と約束した夏祭りへと向かうのだったが――というお話。

 ここまでの印象をひと言で表すなら、西尾維新戯言シリーズ』のエロゲ版。極端に無気力で自虐的で、深刻なことに対しても真剣にならず、自分を守る意思すらなく、ひたすらに戯言を並べるだけの学はいーちゃんそっくり。

クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)

クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)

 なにしろ「サイコ陵辱ノベル」なので、自分を虐待した女の子を見つけてレイプしたりもするんだけれど、そのときもものすごく退屈そうに下らないことでもやるようにやるのがちょっとおもしろい。

 はっきりと不必要なエロシーンが混ざったりするので、どんなエロもグロも完璧にシナリオに組み込まれていた『SWAN SONG』と比べると完成度は低いと思う。

 さっきも、女の子を口封じのためにその幼い妹ごと縛って縛ってレイプしていたら、バッドエンドになってしまった。やっぱりレイプは程ほどにしないとね!

 しかし、そうはいってもここまではむしろポップでライトな内容。まるで普通のエロゲみたい。シナリオには桑島由一あたりも絡んでいるらしいので、そこらへんの影響もあるのかも。

 ひどいことといっても、女の子を縛って監禁してレイプしてその様子を撮影して脅迫したりする程度だから、『SWAN SONG』のあのどうしようもない陰惨さと比べれば、普通、普通。ここまではちょっと期待はずれですね。

 でも、まだ序盤だからね。クリアしたひとが口をそろえて「めちゃくちゃ暗い話」「吐き気がするような内容」というその本領がわかるのはこれからだと思う。わくわくしますね。

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CARNIVAL [S.M.L]