『もしも明日が晴れならば』プレイ日記その1


 ある日、突然、身近なひとがいなくなる。何の予兆もなく、一瞬で。その瞬間、見慣れた世界は見知らぬものへと変貌を遂げる。

 それでも、ひとは生きていかなければならない。じくじくと痛む疵を抱えて。うんざりするような現実と折り合いながら。

 しかし、もし、いなくなってしまったあのひとが、幽霊になって戻ってきたとしたら? 『もしも明日が晴れならば』は、そんなひと秋のお伽噺。

 この場合、いなくなってしまったのは野乃崎明穂という少女。兄妹同然に育ってきた主人公から告白されてから10日も経たないうちに、彼女は肺炎をこじらせ、亡くなる。

 ところが、ある日、彼女は帰ってくる。肉体をもたない幽霊となって。そこから物語は始まる、らしいのだが、まだ始めたばかりなので、何ともいえない。

 ここまでの展開を見る限りでは、ま、普通のギャルゲですね。友人に薦められたからプレイしているのだけれど、この手の作品を遊ぶのもひさしぶりだな。

 もう、冒頭からして、恥ずかしい恥ずかしい。カルピスを原液で飲んでいるような甘ったるさ。

 冒頭でいきなりヒロインが死んでしまう展開には少しおどろいたけれど、ここはもう少しひっぱってから死なせるべきだったと思う。ほとんどどういう性格なのかもろくにわからないうちに死なれてしまうので、主人公たちの悲嘆に共感しにくい。

 ま、これから先の展開でフォローされるのかもしれないけれど、出てきたと思ったら死んでいるんだもんな。

 あと、明穂の妹、つばさがものすごくあざとい性格設定。いや、こんなにストレートな妹系キャラ、ひさしぶりに見たよ。

 明穂がいなくなり、崩れてしまった三角関係のなかで、微妙な距離感に悩む展開は、ちょっとあだち充の『クロスゲーム』みたい。

 あだち充ほどうまくはないし、はるかに甘ったるい話ではあるのですが、ここに幽霊の明穂が絡んでくることによって、話が動いていくのでしょう。動いていくといいな。このままひたすら甘ったるい日常がつづいたら、さすがに苦しい。

 ま、特に大きな欠点が見当たるわけでもないので、おもしろくないとはいわないけれど、ギャルゲ耐性のないひとには耐えがたい世界なのではないかと思う。ぼくでもちょっときついくらいだもん。

 『らくえん』とか、『SWAN SONG』とか、破格の作品をつづけて遊んだので忘れてしまいそうになるけれど、本来、恋愛ゲームってこういうものなんだよね。

 薦められた以上はさいごまでやりたいとは思いますが、あまり興味が湧かない世界ではある。むかしはこの手のものも嬉々として遊んでいたんだけれど、さすがに最近は苦しい。『カルタグラ』と違って次々ひとが死んだりしないし(明穂は死んだけれど)。

 そういうわけで、第一印象は「普通だな」という程度のものなのですが、はたしてこれからその印象は覆されるのでしょうか。そして、ぼくはさいごまでプレイできるのでしょうか。

 先に『空の軌跡SC』でもやろうかな。

もしも明日が晴れならば

もしも明日が晴れならば