『カルタグラ』プレイ日記その2

カルタグラ ?ツキ狂イノ病 ? 廉価版

カルタグラ ?ツキ狂イノ病 ? 廉価版

 物語はつづく。

 上野をさわがせる連続殺人事件は、終わる気配すらなく、次々とあらたな犠牲者を生み出していた。鋭い刃物で四肢を切断され、分解され、そして食いちぎられた亡骸が各地で発見され、人びとを恐怖のどん底にたたき落とす。

 一方、行方不明の姉、由良を捜しもとめる秋五と和奈は、「死の腕」と呼ばれる犯罪組織に付けねらわれることになる。「死の腕」幹部の情婦が、由良とよく似ているというのだ。

 はたして、五年前に失踪した由良はそのあいだ何をしていたのか? 捜索がすすむほどに、なぞは混迷の度合いを深めていく。

 さて、物語が始まって三日。ついに主人公の知人に犠牲者が出る。秋五が間借りする遊郭につとめるある女が、首と両足を切断され、背中に黒い羽根を縫いあわされるという異形のすがたで発見されるのである。

 犯人の目的は何なのか? 秋五の追う事件とどうかかわってくるのか? 怪しげな宗教団体などもかかわり、なぞがなぞを呼ぶ展開で、なかなかに盛り上がる。肩透かしの結末が待ち受けていないことを祈りたい。

 それにしても、この主人公にはあまり好感がもてないなあ。何しろ主人公なので、わけもなく女性にもてまくっているのだが、この男に好意を寄せる女性たちのきもちがわからない。

 いったいかれのどこにひとを惹きつける魅力があるのか、少なくともこの時点ではちっとも見えてこないのである。

 ほとんど何もしていないのに一方的に美女に迫られたりする理不尽な展開が納得いかない。ひと昔まえのエロゲという感じ。初音たんも何を考えてこんな男に惚れているのやら。

 時代考証もかなり怪しい。もう戦後だというのに、秋五が間借りする遊郭は、江戸時代のそれのようである。また、言葉遣いも現代的すぎ、時折りそこらの学園ラブコメと変わらない語句が飛び出す。

 せっかくの猟奇サスペンスなんだから、どうせなら、血のしたたるような、淫靡で陰惨な雰囲気をかもし出してほしいところ。

 ヒロインたちのキャラクターは好みが分かれるところだろう。ぼくとしては、いかにも情のこわそうな盲目の美少女由良が好みなのだが、彼女のエンディングはないようですね。まあ、そうだろうけれど。

 和奈とか七七の性格は作品の雰囲気を壊している気もする。もっとも、ここらへんは今後の展開を見てみないと何ともいえないだろう。後半に入って一気にシリアスに盛り上がっていく可能性もないことはない。

 文句ばかり並べ立ててしまったけれど、ここまではそれほど悪くないと思う。いうまでもなく、ミステリもので最も重要なのはスマートな結末である。

 この時点では、まだ犯人の手がかりすら見えない。霧のなかを歩むような捜査の果てに、意外な真相が待ち受けているならプレイする価値もあるだろう。

 そういえば、見るからに性悪な刑事がひとり出てきた。真犯人でなければ、きっとすぐに殺されることであろう。さっさと殺されてしまえ。