- 作者: 村上もとか
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/12/04
- メディア: コミック
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京都の町が幕末にこんなにひどいことになっていたなんて思ってもいなかった… 同じ民族のまだ幼さを残した者までが憎しみ合い殺しあう これは…まさに内戦だ!
21世紀から幕末へタイムスリップしてきた男、南方仁の物語は続く。
その時代の常識をはるかに超越した医療技術によって、少しずつ歴史を動かしてきた仁だが、この巻ではさらに深く幕末の動乱に巻き込まれることになる。
暗殺の刃にたおれた天才学者佐久間象山を救うため、京都へと向かうのだ。しかし、京で仁を待ち受けていたのは、動乱に巻き込まれ困窮する民衆と、新撰組の男たち、そして虫垂炎の西郷隆盛を手術するという意外な展開だった――。
というわけで、あいかわらずおもしろいです。第5巻までは不定期連載でかき溜められたものをたまり次第収録していたのですが、この第6巻から通常の連載形態になって刊行が早くなったことも嬉しいところ。
全42巻の超大作『龍』★★★★★を完結させてすぐ次の連載に取り掛かる村上もとかのバイタリティは驚愕のひと言。ちょっと休もうとか考えないんだろうか。考えないんだろうなあ。いや、読む側としてはありがたい限りですけれど。
この巻では、いよいよ幕末も佳境に達し、仁の運命は歴史と密接にかかわっていきます。
沖田総司や澤村田之助、そして坂本竜馬など、この数年後には非命にたおれる人びとが次つぎと登場することにも注目です。近代医学を修めた仁の腕は、はたして運命を変え、これらの人びとを救うことができるのでしょうか?
歴史ものとしても、医療ものとしても、SFものとしても、最高水準の作品です。次の巻が待ち遠しい。