以前から漠然と思っていたことなんだけれど、最近、週刊誌や隔週誌でそのペース以外で連載される作品が増えていますね。

 すぐに思いつくかぎりでも、「週刊モーニング」の〈天才柳沢教授の生活〉は月一連載。同じく「モーニング」の〈バガボンド〉は単行本一巻ぶん溜まるまで連載しそのあと休載というペース。

 その〈バガボンド〉の井上が「ヤングジャンプ」で描いている〈リアル〉は不定期連載。また、山田風太郎&せがまわまきの〈Y十M〉は「ヤングマガジン」で3週連載して1週休むペース。

 あと、手塚治虫浦沢直樹の〈PLUTO〉は隔週誌の「ビッグコミックオリジナル」で月一連載。琴義弓介の〈ナエガユル〉は「ヤングキング」で月一連載しているみたいですね。

 それから、いまは毎号掲載されていますが、村上もとか〈仁〉も最近まで不定期連載でした。

 そして、荒木飛呂彦の〈スティール・ボール・ラン〉が「ウルトラジャンプ」に移籍するまで「少年ジャンプ」で短期集中連載だったことは、皆さんご記憶かと思います。

 ぼくが瞬間的に思いつくだけでこれだけあるのだから、たぶんじっさいにはもっと沢山の作品が存在するのでしょう。いつものことですが、なにか思いつく作品がありましたらコメント欄によろしく。

 こうした形式での連載作品は最近まであまり見られなかったわけですから、短期刊行の漫画雑誌になにがしかの改革気運がもりあがっていると見てもいいと思います。

 たぶん〈HUNTER×HUNTER〉の冨樫義博が、しばしば下書きのような原稿を載せたあげく、長期休載に入っていることも、こうした流れのなかで捉えるべき出来事なのでしょう。

 週刊誌なんだから毎週載せろ、と言うことは簡単ですが、このように、必ずしも毎号掲載されないことが前提の連載が増えている事実も踏まえておく必要があると思います。

 これらの作品のうち、〈リアル〉、〈PLUTO〉、〈仁〉あたりは、恐らく作者が複数の作品を並行して連載するための苦肉の策といったところでしょう。

 このところ、さまざまな要因から何十巻も物語が続く超長期連載作品が増えています。これらの作品を週刊ペースで連載していると、作者は何十年もそれにかかりきりということになりかねない。しかし、その作家としてはほかの作品も手がけてみたい。

 そこで、主力作品とはべつの雑誌に不定期に掲載するという形を採った、ということなのではないかと。

 その証拠に、〈仁〉は村上が別雑誌で手がけていた大長編〈龍〉が完結した直後に正式連載になりました。

 また、純粋に作者の生産力に配慮したのではないか、と思われる例もあります。

 せがわまさきの〈Y十M〉は当初、30ページずつの隔週連載という形式でした。ようするに作者の生産量が月産60枚程度ということなのだと思います。

 まだほかにもいろいろな理由が考えられますが、いずれにしろ週刊・隔週誌の連載形態には、いま大きな変革の時期が訪れている気がします。

 このぶんだと、いつか週刊誌に週刊じゃない連載が載っているのがあたりまえみたいな時代が来るかもしれません。

天才柳沢教授の生活(1) (講談社漫画文庫)

天才柳沢教授の生活(1) (講談社漫画文庫)

バガボンド(1)(モーニングKC)

バガボンド(1)(モーニングKC)

リアル 2 (ヤングジャンプコミックス)

リアル 2 (ヤングジャンプコミックス)

PLUTO (1) (ビッグコミックス)

PLUTO (1) (ビッグコミックス)

JIN―仁― 1 (ジャンプコミックス デラックス)

JIN―仁― 1 (ジャンプコミックス デラックス)

スティール・ボール・ラン (1) ジャンプコミックス

スティール・ボール・ラン (1) ジャンプコミックス