常務 島耕作(1) (モーニング KC)

常務 島耕作(1) (モーニング KC)

 なにげなくコンビニエンスストアで「常務島耕作」の連載ぶんを立ち読みしてみたら、島耕作に大臣ポストの話が出ていてちょっと笑った。いくら漫画とはいえ、少々節度に欠ける展開ではないか。

 まあ、かれは最終的には初芝の社長になるはずなので、大臣の話は断るのだと思いますが、それにしてもねえ。

 この島耕作という男、派閥にも属さず、出世競争にも走らず、悠悠自適に暮らしているように見えて、なぜかどんどん出世していくという特徴をもっている。

 おまけに女性にももてもて、ある世代の男性の夢を体現している存在なのである。が、その世代に属さないぼくとしては、たまにご都合主義が気になることもある。

 とはいえ、ぼくは案外、この漫画がきらいではない。なにしろシリーズ第一作の「課長島耕作」は全巻読んでいるし、続編の「部長島耕作」もほとんど読んだ。それなりに思い入れがないこともないのである。

 もちろん、自分で買ったのではない、父の蔵書に混じっていたものを読んだのだが、やはりベストセラーだけあって話にひきこむ技術はさすがだし、その時代の最先端の問題を物語に取り込む手際も際立っていると思う。

 問題は全編にただようなんともいえないオヤジくささなのだが、まあ、それもどうしても許せないほどではない。

 島耕作が常務になってからはすっかり手が遠のいているが、ここらへんでまとめて読んでおくのも悪くないかもしれない。知らないうちに大臣になっていたりしたら大変だし。