知らされなかったパスワード--ユーザーの死が封印するアカウントと遺族のアクセス


 興味深い問題。

 少し事情は違うが、ウェブログやサイトなど、インターネット上のコンテンツは、そのユーザーがそれを消去することなく亡くなった場合、半永久的にネットに遺されることになるだろう。

 既に、現実にそういう例がいくつもある。たとえば、先日、翻訳家の浅羽莢子さんがお亡くなりになった。しかし、彼女のウェブログはいまもネット上にある。

 たぶんご遺族もパスワードを知らないだろうから、二度と更新されることはないだろう。しかし、サーバー運営企業が業務停止でもしないかぎり、消滅することもないはずである。

 従って、今後、たまたまこウェブログにたどり着いたことをきっかけに、彼女の偉大な訳業に触れるひとが出ないともかぎらない。そういう意味では、これもまたひとつの聖なる墓標といえるだろうか。

 さて、ぼくがもし交通事故かなにかで死亡したら、当然、この日記の更新も停止することになる。さいごの記事が「お嬢様組曲」のプレイ日記だったりしたらいやだなあ。

 というか、この日記には遺したくない記事がたくさん掲載されている気がする。一定期間更新されなかったらすべてが自動的に消去される仕組みとかできないものでしょうかね。

 とはいえ、より大きな問題は、ぼくが奇禍に遭って死亡したとき、この日記の読者にそのことを知らせる手段がないことだろう。

 長いあいだ更新されなかったら、多くのひとは事情を察するに違いない。しかし、真相を確認する術はない。なんとかそんな展開を回避する手段を用意したいものだが。