7SEEDS 9 (フラワーコミックスアルファ)

7SEEDS 9 (フラワーコミックスアルファ)

まだいるなんて 許せない こんな汚いものが すべて滅んだはずなのに 目ざわりなのよ!

 第9巻。

 無数の犠牲を生みだしながら、なおもつづく最終テスト。そして、ひとつの命が、暗黒のがけ下に散華するとき、慟哭とともに最終勝利者が決定する。

 崩壊した未来世界におけるあらゆる生存技術を叩き込まれたエリート集団「夏のAチーム」の誕生である。しかし、地獄のテストによって心をひき裂かれたかれらの内実は、教師たちの予想をこえて無残なものだった。

 ただ呆然と座り込むもの、憎しみをこめて教師を睨み据えるもの、そしてすべてを超然と聞き流すもの――だれひとりとして正常な神経を保っているものはいない。

 人類絶滅後へ希望を繋ぐはずの「7SEEDS」計画は、暗黒と憎悪の種子を未来へばら撒くことになってしまうのか? 物語は、第9巻を迎えて、さらにサスペンスフルに推移していく。

 この巻では、いままでにも増して衝撃的な展開が待ち受けている。〈BASARA〉では、どんなに過酷な試練が待ち受けているときも、革命の夢が夜空の星のように道を照らしていた。

 しかし、この物語は、いまのところ底なしに暗いばかりで、選ばれたものたちの往く手には、一条の光すら見えない。田村由美はこの暗黒のさきに、いったいどんな新世界を描き出そうとしているのだろうか。

 はたして変わり果てた日本に放り出された種子たちに、ひとかけらでも希望はあるのだろうか。

 そして、ひとつの結末をこえ、物語はなおもつづいていく。その果てに待ち受けるものを見とどけるまで、読みつづけるほかはない。