電撃大王 2006年 11月号 [雑誌]

電撃大王 2006年 11月号 [雑誌]

 神国大日本を代表する萌え萌え漫画雑誌「電撃大王」今月号です。

 じつはそれなりにアベレージの高い雑誌だとぼくは思っているのですが、あまり同意してもらえた記憶がありません。

 たしかに「よつばと!」のクオリティは抜きん出ているけれど、でも、あの作品はそももそもいまの日本漫画界全体でも抜きん出ているんだよ?

 冷静に考えてみれば、ほかの作品もそれほど悪いものではないはず。いや、まあ、たしかにちょっとどうかと思われる作品が混じっていることは事実なんですけれどね。

 たとえば今月の新連載「乙女はお姉様に恋してる」は微笑ましいほどにだめ。パソコンゲーム「処女はお姉様に恋してる」の漫画化だけれど、原作をプレイしていない人間を排除しているとしか思えない。

 ほとんど同人誌を思わせる間口の狭さで、その設定的説得力のなさは「お嬢様組曲」に匹敵するかも。それにもかかわらず、読んでいるとけっこう楽しいのは、ぼくが萌えオタだからだろう。ふつうに漫画が好きなひとにはとてもおすすめできない作品です。

 一方、おもしろいのは「かしまし」。この漫画、尻上りにおもしろくなってきている印象があるけれど、今月の話は本当に素晴らしかった。

 ここに来て、恋愛ものとして非常におもしろくなってきている上に、やわらかい描線で描かれたキャラクターがひどく魅力的に見えてきている。

 ていうか、とまりさんはぼくを萌え殺す気ですか。はずむもやす菜もなんかいい。3人ともアニメを見たときはそれほどよいキャラとも思わなかったのに、これはやっぱり演出力の勝利だろう(アニメ見ているのかよ)。

 運命付けられたはずむの死(まさか本当に死にはしないと思うけれど)を目前にして、3人の三角関係はちょっと本気で切ない。いっそこのまま3人でいっしょにしあわせに暮らしませんか?

 「真月譚月姫」は遠野家のお話。今回はひたすら秋葉がかわいい(この雑誌の感想はこればっかりになりますね)。佐々木少年はどんどん絵がうまくなっています。今回も構図の妙が光っている。

 「GUNSLINGER GIRL」はまた絵柄が変わってきています。こちらはうまくなっているのかどうかよくわからない。

 「かみちゅ!」は あいかわらず背景が白いです。背景までかいている時間がないのか、それともそもそもこういう漫画なのか、どっちだろ。とりあえずあいかわらず描線の表情は素晴らしいです。

 また、意外なほどおもしろいのが「To Heart2」。もともとよかったけれど、このところすごくキュートな漫画に仕上がっていると思う。はっきりいって原作よりもだいぶおもしろい。

 ほかにもいろいろあるけれど、目立つのはこんなところですか。というわけで、みんな「かしまし」を読もう。

 たしかに脇のあかほりっぽいキャラは邪魔だし、基本設定は信じがたいほどいいかげんだけれど、それが気にならないほど漫画としていい。この際、物語のことは忘れましょう。おすすめの秀作です。