将棋の子 (講談社文庫)

将棋の子 (講談社文庫)

決断力 (角川oneテーマ21)

決断力 (角川oneテーマ21)

名人に香車を引いた男―升田幸三自伝 (中公文庫)

名人に香車を引いた男―升田幸三自伝 (中公文庫)

 といったところを読んでいます。駒の並べ方もろくに知らない癖に将棋の本ばかり読んでいるのだからいい気なものですが、まあぼくの場合、畢竟、興味があるのは将棋じゃなくて将棋指しなんですね。

 その点、大崎善生の「将棋の子」はじつに素晴らしい本です。このひとの「聖の青春」もよかったけれど、この本もそれに匹敵する、あるいは上回る感動をあたえてくれます。

 きびしさで知られる奨励会棋士をめざしながら挫折した青年たちのその後を追ったドキュメントで、泣ける話もたくさん。名著だと思います。

 一方、同じく奨励会棋士の道に挫折しながらべつのルートから棋士になるという「奇跡」を起こしたのが瀬川晶司。将棋界において実に60年以上も絶えてなかったという特例措置でプロになったひとですから、そのプロセスがドラマティックなのはあたり前。読ませる内容になっています。

 「決断力」は天才羽生が胸中を語った一冊。冷静沈着な筆致でその理論を語っていて、ぼくら凡人にも参考になります。しかし将棋指しってどうしてこうどいつもこいつも文章がうまいんだろ。

 「名人に香車を引いた男」は、「名人の上」を自称した怪人升田構造の自伝。いや、このおじさん、めちゃくちゃおもしろいです。ひと目見ていかにも聡明そうな羽生とはある意味対極的なキャラクターで、その人生も自由闊達というかやりたい放題というか。こういうひとは好きですねえ。

 さて、そろそろ将棋憶えるかな……。