その8 「望まない妊娠」と「問題のあるセックス」


 はてな界隈では今中絶が話題らしい

 なぜかコメントが受けつけてもらえないようなので(ひょっとして管理人承諾が必要なタイプなのかな)、トラックバックを送ってみることにします。既にコメントが受けつけられていたらすいません。

 さて、上記のようにこの日記でもレイプにかんする記事を取り上げてみました。この種の記事は、特に加害者であることが多い男性による場合、それ自体が暴力的なものになりえることは十分に注意する必要があるでしょう。

 なるべく扇情的にならないよう、慎重に議論を進めようと思っていますが、ご意見ご批判などあればコメントなりトラックバックをいただければさいわいです。

 なにしろぼくは男性なので、その立場からしかものがいえません。女性の意見は(男性の意見も、ですが)謙虚に拝聴していきたいと考えています。

 さて、既に書いたように、この問題については「レイプの場合は産まなくていい」、「レイプじゃない場合は産まなければならない」と考えるひとが多いようです。そのように考えていくと、じゃあ、そもそも「レイプ」ってなんなの?という疑問が湧いてくることも書きました。

 「レイプの場合は中絶してもOK」と考えるひとは「自分を強姦した憎い男のこどもを産み育てろなんてひどすぎる」という風に考えるようなのですが、それならレイプでないセックスの場合はすべて愛にあふれているかといえば、そんなことはない。

 たとえば家庭内暴力をふるう夫のこどもを身ごもってしまう、ということもありえるわけですよね。その場合、性行為そのものはレイプとはいえないかもしれない。でも、レイプの場合と同じくらい女性が男性を憎んでいることもある。

 こういう場合のことを、たんにセックスそのものがレイプとはいいがたいという理由で、「問題のないセックスの末の妊娠」と考えるべきなのかどうか。

 ぼくは「レイプによる妊娠は例外だ」という考え方そのものに問題があるのではないかと考えはじめています。この考え方だと、まるでレイプでない妊娠はすべてなんの問題もないセックスの結果であるように捉えられてしまう。

 でも、「問題のあるセックス」があったからこそ「望まない妊娠」という事態が起こってしまったはずなのです。法的、あるいは倫理的にレイプとはいえないセックスでも、男性からの圧力や、男女の権力関係というものが介在していることは大いに考えられる。

 問題としてとりあげるべきはその種の男女の関係性全般のことであって、ただレイプだけのことではない。そういう方向に思考をすすめて行くべきなのではないか。

 つまり、「望まない妊娠」と「問題のあるセックス」がワンセットになるものである以上、ただレイプだけでなく、レイプを含む「問題のあるセックス」全般について考えていくべきだ、ということです。

 そもそもレイプという極端な事例に限って男性の存在がクローズアップされることがおかしいのです。妊娠とは、つねに男女両性が絡む問題なのですから。