本田さんの話にかかりきりになっていて、読書の話題をまったく取り上げなくなってしまったので、最近読んだ本(のなかで記憶にのこっているもの)を簡単な感想とともにここに記しておきます。

名探偵はもういない (講談社ノベルス)

名探偵はもういない (講談社ノベルス)

 「読者への挑戦状」入り本格推理小説の秀作。全作品を読んだわけではないが、たぶん霧者巧の最高傑作だろう。精緻なパズラーとして、切ない恋愛小説として、じつに読ませる仕上がりである。推理小説好きなら読んで損はないと思う。

壊れる男たち―セクハラはなぜ繰り返されるのか (岩波新書)

壊れる男たち―セクハラはなぜ繰り返されるのか (岩波新書)

 「壊れた」男たちによるセクシャル・ハラスメントを男性の視点から告発した本。正直、読むのが辛かった。なぜ男たちはあらゆる社会的信用と地位と名誉を失いかねない行為にたやすく手を染めるのか。罪の意識がないんだろうなあ、きっと。

イスラム過激原理主義―なぜテロに走るのか (中公新書)

イスラム過激原理主義―なぜテロに走るのか (中公新書)

 エジプトを中心にイスラム過激原理主義の思想を解説した一冊。9・11のことについてはほとんど触れられていないが、原理主義がどのような経緯を辿って9・11に至ったかがわかる。なぜこの本を読もうと思ったのかはもう憶えていない。

空は、今日も、青いか?

空は、今日も、青いか?

 作家石田衣良初のエッセイ集。はてなAmazonを見る限り、非常に好評のようだが、ぼくも楽しく読んだ。かれならではのニュートラルな視点で、優しく、やわらかくさまざまなことを綴っている。いい本ですよ。

生き方ナビ―これから未来をひらく君へ

生き方ナビ―これから未来をひらく君へ

 レース中の事故で死線をさまよった元カーレーサー太田哲也のエッセイ集。事故とそこからの復活劇については名著「クラッシュ」「リバース」に詳しいが、この本ではそのあとの太田の人生観について知ることができる。

産む産まないは女の権利か―フェミニズムとリベラリズム

産む産まないは女の権利か―フェミニズムとリベラリズム

 mixiで妊娠中絶ににかんするトピックを読んだきっかけで、中絶の倫理的バックボーンについて興味を抱き、たどり着いた本。中絶権をめぐる議論についてひととおり知ることができる。非常におもしろかった。

声をなくして

声をなくして

 先述の「空は、今日も、青いか?」で石田衣良が絶賛していた本。癌で声をなくしたインタビュアーの手記だ。これは非常によかった。泣ける本はほかにもあるが、泣いて笑える本は数少ない。「私は、言う。ちゃんと言う!みんな、死ぬな!」