- 作者: 椎名高志
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/03/17
- メディア: コミック
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「絶チル」第四巻。あいかわらずおもしろい。
「道士郎でござる」が終わり、「HUNTER×HUNTER」が不定期連載化しているいま、ぼくの心の支えは「ネギま!」とこの漫画だけ。とりあえず打ち切られる心配はなさそうだけれど、なるべく休載せず連載をつづけてほしいものである。
今回は例の未来予知に絡んで、兵部の組織が皆本を狙ってくる展開。設定上、主人公側より強力な超能力者はほとんどいないはずなのだが、いろいろなアイディアを駆使してパワー・インフレーションに陥らないよう物語をすすめていく手際はさすが。
一般人と超能力者が対立し、そして超能力者内の組織がその対立をあおる――という構図はかなり複雑なのだが、作者は巧みに状況を整理して決して物語を混乱させない。じっさい、この作家の整理能力は非凡なものがあると思う。さすがベテランというべきか。
超能力とか超能力者という素材じたいはかなり古いもので、いまとなっては賞味期限ぎりぎりの代物だろう(兵部が学生服を着ているのは「バビル二世」へのオマージュだろうし)。
しかし、それだけに多くの読者に理解してもらえるメリットがある。おとなが読んでもこどもが読んでもきちんとおもしろい、少年漫画として王道を往く作品だと思う。いやもう、さきの展開がたのしみでしょうがない。
はたして不吉な未来予知は防げるのか? いま最も注目の連載作品である。