ぼくは人間中心主義者である。

 と、書くと轟々たる非難が飛んできそうな気もするが、物語を受容する態度にかんする話だ。

 小説や漫画を読むとき、ぼくは基本的に人間にしか興味が行かない。少数の例外(「ファイブスター物語」のロボットとか)を除いて、非人間的なものに興味がないのだ。

 この「人間」というのは、非常に広い定義だと思ってほしい。具体的にいうと、「内面」をもつものはすべて「人間」だと考えてもらいたい。

 幽霊だろうが、吸血鬼だろうが異星人だろうが、ロボットだろうが、内面描写があればそれはすべて人間だ。だって、「To Heart」のマルチなんてどう考えても人間でしょ?

 ぼくはむかしから怪獣映画というものになんの興味ももてないこどもだった。怪獣には内面がないからである。内面がないからこその怪獣なのだ。ゴジラがじぶんの破壊行為について悩み出したらゴジラの魅力はなくなってしまうだろう。

 人間以上の存在、神のような超越者として破壊の限りを尽くすからこそゴジラは支持されるのではないか。いや、ぼくは興味ないんだけどね。

 じつは「平成ガメラ」シリーズは好きなのだが、それは結局、ガメラそのものが好きなのではなく、ガメラを巡る人間たちのドラマが好きなのである。怪獣のロマンはちょっとぼくにはよくわからない。

 ひょっとしたら「ウルトラマン」あたりには思い悩む怪獣も出てくるのかもしれないが、ぼくは知らない。