トンデモ本?違う、SFだ!RETURNS

トンデモ本?違う、SFだ!RETURNS

 内容については特に書くことはない。あいかわらず熱い口調でSFについてかたり倒している。年齢的にぼくが生まれた頃には既に絶版になっていた作品の話題も多く、その知識量には感服させられる。

 有名な名作傑作はともかく、よくもまあいろいろとどうでもよさそうな作品まで読んでいるものだ。あたらしいところでは、TVA版「プラネテス」にかんする話題もある。あれは良い作品でしたね。

 今回感心したのは盗作についての意見。山本は他人のアイディアを再利用することじたいは決してわるいことではないと強調し、むしろ他人の功績を盗むことが悪なのだと語る。至言ではないか。

 「占星術殺人事件」と「金田一少年の事件簿」の例で考えてみよう。

 「金田一」が作中で「占星術」のトリックを無断借用していることはよく知られている。しかし、ここでなにがわるいかといえば、アイディアを利用したことそのものではなく、功績を奪ったことなのである。

 「占星術」のトリックは単純でありながら盲点を突いた独創的なものだ。これを考え出したことは島田の偉大な業績といっていい。「金田一」の作者はそれをまるでじぶんが思いついたかのように使用している。そこに問題がある。

 ぎゃくにいえば、功績さえ盗まなければかまわないということになる。たとえば桜庭一樹砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」が問題視されないのは、そういう理由だろう。

 参考になる論考だった。