- 作者: 片山憲太郎,山本ヤマト
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/12/20
- メディア: 文庫
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さっそく「フェアリイ・ランド」を放り出して、読みあげてしまった。むかし、id:kim-peaceさんがチャットで薦めていた本である。
そのときは、「これだから幼女萌えのひとは」としか思わなかったのだが、よく考えてみれば僕もきらいではないので読んでみた。まあ、それなりにおもしろい。ありえないような名前のひとしか登場しないあたり、典型的なライトノベルである。
高校生にしてトラブルシューターを営む主人公紅真九郎のものとに、幼い少女を護衛する仕事が舞い込むところから物語は始まる。
彼女の名前は九鳳院紫。世界有数の巨大財閥である九鳳院の令嬢だった。狭苦しいアパートのなかで、真九郎と紫の心はしだいに近づいてゆく――と、ここまではminoriの「BITTERSWEET FOOLS」とほぼ同じ。
しかしヒロインが7歳なので、ラブストーリーとしては進展しようがない。たしかナボコフの「ロリータ」で「ニンフェット」とよばれるのも9歳から14歳までだったはずだ。いくら一億総ロリコン時代とはいえ、7歳はちょっとね。
しかも紫は非常におとなびた話しかたをするので、この設定にはすこしむりがある気がする。せめて10歳くらいにしておけばよかったのに。
文章に関してはライトノベル作家としては平均的な腕前だと思うが、無意味に体言止めを多用するのが気になった。ふつうに書けばいいと思うけどなあ。