To Heart 2 XRATED 初回版

To Heart 2 XRATED 初回版

 「To Heart2十波由真シナリオクリア。

 まあ、おもしろかった、かな。なんだかんだいってプレイしはじめて3日でクリアしているんだからおもしろかったということになるんでしょうが、でも、微妙。

 このゲーム、さすが「To Heart」だけあってシステム面の細々したところはすごく良く出来ているんですよね。フォントの読みやすさ、画像の明るさ、背景、テキストスピード、そういう足回りの部分が非常に丁寧に整備されている*1

 少なくともいままでプレイした何十本かのビジュアルノベルのなかでは一、二を争う快適さでした。それならシナリオの中身はどうなのかという話なんだけれど――これが、ふつうのギャルゲーなんだよね。

 なんというか、すごく平凡。キャラクターそのものがどこかでみたようなキャラな上に、物語も既視感がただようものだから、あまり印象にのこるところがない。

 由真はいわゆるツンデレキャラで、ほとんど出てきた瞬間から、「あ、こいつツンデレだ」とわかるようなキャラ設定なのですが、ここまでくるとほとんどパロディとしか思えない。

 キャラクターデザインはかわいいので、ふつうに萌えるかと思ったんだけれど、さすがに作り物感がぬぐえなかった。なんというか、「十波由真」という個人というより、既存のキャラクター要素のパッチワークに思えてしまうんですね*2

 とはいえ、似たようなキャラクターでも、初代「To Heart」の志保のシナリオとかはちゃんと愉しみながらプレイしていたんだよなあ、ぼく*3

 これは初代のほうが出来が良かったとかそういうことじゃなくて、ぼくがこの手のゲームにすっかり慣れて飽きて食傷してしまったということでしょうね*4。パターンが読めるようになったというか。

 終盤、主人公が由真を求めて街じゅうを捜しまわるシークエンスとか、ほかのゲームで何回となく見たような気がする。

 ただまあ、ふつうのギャルゲーを取り上げて、「ふつうなのが気に食わん!」というのは、これはもうあきらかにいいがかりに近いわけで、ぼくがこの手のものを愉しめなくなってきていることが問題なのでしょう。

 哀しいなあ。一時は一生この手のゲームで遊べるかと思っていたこともあったんだけど、まさか20代のうちに飽きてしまう日が来るとは。

 思えば初代は革命的なゲームでした。キャラクターさえ十分に魅力的であれば、なにひとつ波乱に富んだ「物語」がなくても、だらだらと過ぎ去っていく日常だけで世界を成立させることができる、それをあれほど明確にしらしめた作品もなかった。

 でも、この続編をプレイして、やっぱりそこには限界があるのかな、といまさらながらに感じたのも事実。

 どうしたって、平凡な日常の風景だけでそう長い時間をもたせられるものでもない、いや、それだって不可能ではないかもしれないけれど、やはり困難がつきまということ。ただ幸福なだけの光景は飽きられやすいということでしょうか。哀しいですね。

*1:足回りはPC移植の際にそうとう練りなおされたらしい。

*2:mixi十波由真コミュニティでは某詠美ちゃんさまのコミュニティにリンクがはられている(笑)。

*3:まあ、「To Heart」のなかでは出来がいいシナリオじゃないけれど。

*4:初代と比べて2を低く評価するレビューはよく見かけるが、これは初代を美化している可能性がある。琴音シナリオとかめちゃくちゃだしな……。