海の底

海の底

 チャットで某TKO師に「「海の底」のラブ要素はいらないんじゃね」といわれる。たしかに冷静になって考えてみると、いらないような気もしますね。たぶん純粋に小説の完成度だけを考えるなら、恋愛要素はカットしてもかまわないのかもしれない。

 でも、いいじゃないかよう。ぼくは好きなんだよう。さすがに「塩の街」とか「空の中」まで行くと恥ずかしすぎてちょっとどうかなと思いますが、「海の底」は十分許容範囲。というか、ストライクゾーンど真ん中。

 ぼくはこの小説、大好きなんだけれど、自衛隊や警官隊が活躍する場面にはあまり興味がなくて、潜水艦内部のラブコメ話だけをくりかえし読んでいます。日頃はまっとうなSFファンを装っていても、しょせん心は萌えオタなので、本能的に気恥ずかしいラブコメを好むのですね。

 そりゃ徹頭徹尾ハードな小説もいいかもしれないけれど、そんなものは福井晴敏にでも書かせておけばいいじゃないか。有川浩には有川浩にしか書けない世界がある。自衛隊怪獣恋愛小説なんて、たぶん日本中でこのひとにしか書けないぞ。

 まあ、男性向け萌え燃えSFとは微妙に路線がずれているのも事実ですが、個人的に有川さんにはぜひこの道を突き進んでほしいと思います。

 いまのところこの人が書いた作品にはほぼ100%の確率で恋愛が絡んでいるので(電撃hp掲載の短篇は読んでいないけど)、放っておいてもラブストーリー街道を邁進してくれることとは思いますが。

 「図書館戦争」ではだれとだれがくっつくんだろう。どきどき。