魔軍襲来 ―アルスラーン戦記(11) (カッパ・ノベルス)

魔軍襲来 ―アルスラーン戦記(11) (カッパ・ノベルス)

 本日発売〜。よく見たら25日発売と書いてありますね。でも、「アルスラーン 発売日」でググって最初に出てくるサイトに「20日に発売日が決まった」って書いてあったんだよ〜。まあいいや。とにかくもうすぐ発売です。

 いやあ、何年ぶりの刊行なんだろ。全14巻の予定だったのがちょいのびて全16巻になるらしいです。残りたった4巻でどうやって皆殺しにするんだろうと思っていたんだ(笑)。この作品についてはコミケのときかんでさんと話をしたんですが、

かんで「たしか仮面兵団が出てくるところまで読んだような」
海燕「あ、そいつら次の巻で全滅しました」
かんで「ええっ」

 というようなやりとりがありました。田中芳樹の凄いところは思いきりのよさだよなあ。どんな魅力的な人物や設定でも、物語のために犠牲にすることをためらわないその決断力。見習ってほしい作家がたくさんいますね。だれとはいいませんが。

 以前も書いたようにこの作品の第1巻は、僕にとってその後の読書人生を大きく変える「運命の一冊」でした。しかし、いまになって考えてみると、その偉大さも、欠点も、はじめて読んでみたときより遥かによくわかります。

 中学生のころは熱狂したナルサスの性格設定は、いま考えるとすこしわざとらしい。典型的な「個性のための個性」に思える。それに対し、作品冒頭で主人公アルスラーンの味方を全滅させてから7巻かけて逆転に持っていく構成には、いまでも凄みを感じます。

 敵役のルシタニア軍が30万人。その追っ手から逃げる王子アルスラーンの護衛は、黒衣の騎士ダリューンただ一人。ここまで主人公側を劣勢に設定されると、だれだって判官びいきの感情が働く。理屈はわかってもなかなかこうは出来ないよな。