「オタク(おたく)」の実態を知りたいなあ、と思ったりする。この奇妙で閉鎖的な種族に対して、「本当のところ」をあきらかにした取材や論考は、実はいまでも少ないのではないだろうか。

 たしかに「電車男」や「萌え」の流行で、一見オタクは日陰から表に出てきたようにみえる。しかし、それは「本当のところ」ではない。僕はなにも「ほんとのオタクはマスコミになんて理解できないんだよ!」といいたいわけじゃない。

 ただ、そのイメージは実態となんの関係もない想像と偏見の産物に過ぎないことはたしかだと思う。「新時代を切り開いていくちょっとシャイな情報エリート」も、「いつもアニメの服をきているキモいロリペド野郎」も現実にはほとんどいないはずだ。

 大抵のオタクはふつうの格好をして、ふつうの生活を送っているのである。それはまあ、ちょっとダサいかもしれないし、はやりにもうといかもしれない。でも、「本当のところ」どうなのかということはよくわからない。

 「オタクによるオタク論」もよくある。しかしそれはなかなか「こういう奴っているよね」「ああ、いるいる」というような、身内話のレベルを越えられない。

 「本当のところ」オタクはダサいのだろうか? モテないのだろうか? ロリコンなのだろうか? 内気なのだろうか? コミュニケーション能力がないのだろうか? 世間でいわれることはどこまで真実で、どこから嘘なのだろう。それを知りたい、と思う。