読了。

 もんでんあきこの教師/教育漫画。かなり読ませる。

 教育の問題は、現代社会にとってもっとも重大な問題のひとつだと思う。なぜならそれは、おとながこどもに対してどのように接すればよいかという問題であるからだ。

 いつの時代もこどもたちは鋭いまなざしでおとなの本性を見抜き、そしてときに見限る。おとなたちは都合のよい基準でこどもをテストするが、本当はおとなこそこどもによって選定されているのだ。しかし、おとなにもおとなの人生がある。

 「アイスエイジ」は、生徒による教師の評価が導入された学校を舞台にした、「戦場からやってきた教師」の物語。破格の「問題教師」が、行き詰まった教育の現場に風穴をあける――という作品は「GTO」や「ごくせん」をはじめとしてたくさんあるが、一種のファンタジーであることをまぬかれない。

 読者は、もちろん現実はそれほどうまくいかないだろうが、といった制限を設けたうえで作品を楽しむ。その点、この作品は主人公を過剰にヒーローに仕立てず、ただそれまでの教師とはまたべつの視点から教育の課題を浮き彫りにする人物としてえがき、成功していると思う。

 今回はヤクザまがいの父親によって虐待される生徒をめぐる事件。たしかに教育はきれい事ではできないかもしれない。しかし、このような生徒を、それと知りながら見過ごす人物は、教師以前にひとりのおとなとして失格だといえるだろう。エイジの熱く鋭い行動が見ものだ。