海を失った男 (晶文社ミステリ)

海を失った男 (晶文社ミステリ)

スタージョンの真の姿とは、我ながら大きく出すぎた気もするが、簡単に言ってしまえば、スタージョンがSF作家あるいは幻想小説作家という枠をはみだしてしまう書き手であったということだ。もちろん、これはSF愛読者から見れば必ずしも喜ばしい現象ではなく、SF界でスタージョンの評価が定まらなかった原因もおそらくそこにある。



――解説より

 まだ読み終わっていないけれど、とてつもなく凄いです。やっぱりスタージョンは天才だ。こういうものを読むと「SFだよSF!」と思うけれど、連城三紀彦とか鮎川哲也を読むと、「ミステリだよミステリ!」と思うんだよね。とにかくまごうかたなき傑作短編集。素晴らしい。

 「スタージョンって、「スタージョンの法則」は有名だけれど、実作で有名なのは「人間以上」くらいだよね」とか思っていた超ウルトラスーパーバカはこの僕です。こうなってくると、中高生のころ読んであまり感心しなかった「夢みる宝石」も、その頃の僕が理解できなかっただけなんだろうな、きっと。

 しかし天才は報われないのが世の常。スタージョンエラリー・クイーンの代作をしたり、「原子力潜水艦シービュー号」という、露骨にどうでもよさそうなノヴェライズを書いたりと、どうもあまり仕事を選んでいないように見えます。後者はともかく前者はそのうち読むぞ(傑作だったらどうしよう。「シービュー号」……)。