読了。

 名前だけは知っていたものの、読む気は全然なかった「フルメタル・パニック!」を買ってみた。ライトノベルのシリーズものって、長い上にいつ終わるのかわからないものが多いから、あまり気軽に手を出す気になれないんだよね。

 購入理由は、「スーパーロボット大戦」の新作に参戦が決まったから――ではなく、「新青春チャンネル≒78」で最近プッシュしていたから。あと、id:kim-peaceさんがなにやら褒めていたから。特に石野氏のはしゃぎようは並大抵ではなく、

 テッサかわいいよテッサ。
 国際紛争の阻止を目的とする軍事組織の戦隊長にして、最新鋭潜水艦の設計者兼艦長という15歳の天才少女。わかりやすく言えば『機動戦艦ナデシコ』のルリルリにみたいなものだが、天才といえども仮面を外せばただのひ弱な女の子(しかも超絶運動音痴。さらに言えば負けず嫌い)なわけで、そりゃあ恋もするし嫉妬もする好きな男の前では見栄も張るしライバルに対しては意地悪もする。天才=超人じゃない。完璧な人間なんてどこにもいない。

 などと、いろいろとわかりやすすぎる文章を書いているありさま。まあ、これを読んで、

 「またかよ」

 と思わなかったといえば嘘になる。もっというなら、

 「ああ、いつもの病気が始まったな」

 とため息をついた記憶がないともいえない。でもまあ、ライトノベルの世界では有名な作品でもあるし、そこまで薦めるならおもしろいのだろう――ということで、読んでみた。

 んー、ふつうにおもしろかった。この巻ではまだテッサたんの魅力はよくわからない。

 この巻の前半は、なぞの傭兵組織「ミスリル」の優秀なる兵士である主人公が、日本の高校に紛れ込んでくりひろげるドタバタ劇。後半は北朝鮮に拉致された主人公たちが巨大ロボットに乗ってバトルしたりしながら脱出をくりひろげるシリアス・ストーリー。

 全体的なムードとしては、「JESUS」とか「迷彩君」とか「Phantom of Infelno」の日本編とか、そういったところを想像していただくと、あたらずといえども遠からずかと。

 まあテンポが良くて楽しく読めることはたしかなのですが、ここまではそれほど特筆すべき点もなく、三角関係も始まっていない。これは続きを読んでみないといけないなあ。しまった。罠に嵌まったか。

 ところで、この小説はかなりトリッキーな構成になっている。本編の始まりの前にプロローグがあるんだけれど、これが時系列で考えると最も未来の話なんですね。

 このプロローグがあるだけで主人公たちが最後まで無事で学園生活を送っていることがわかってしまうわけで、はじめて読んだときはどうしてこんなもの付けるんだと思ったものですが、先に「ドラマガ」に学園生活をえがいた短編が掲載されているから、こういう構成になったのでしょう。

 プロローグで未来の出来事を描いて本編でそれを追いかけていく小説は数あるけれど、エピローグまで読んでもまだプロローグに時間が追いつかない作品はめずらしいんじゃないかなあ。まあ、どうでもいいといえばどうでもいいんですけどね。