読了。

 「運命と憂鬱」と書くとなんだかロマン派の文藝大作のようですが、さにあらず、男性むけや4コマまんがでも活躍する後藤羽矢子による女性むけポルノグラフィ。

 ここ数年でいっきに普及したこのようなエロティックな少女漫画は、一般に男性むけ作品(やレディース・コミックやボーイズ・ラブ)ほど過激ではなく、二匹のへびのようにからみ合う恋人たちの甘い生活を性描写を絡めてえがいています。

 あたりまえですが男の子はかっこうよく、女の子はかわいらしくえがかれるのが基本です。性描写が入るほかは、ほとんどふつうの恋愛漫画と変わらないといっていいでしょう。この作家の場合は男性向けとの作品たいして変わりない気もしますが。

 そもそもこのひとの漫画、どういう読者を想定しているのかよくわからないし。余談ですが、彼女の場合はそうでもありませんが、一般的にこの手の漫画における男性描写は萌え漫画の女性描写とほおなじくらい様式化されている気がします。

 結局、男性向けであれ女性向けであれ、ポルノとはそういうものなのでしょう。まあむかしの少女漫画だってどれほど多様な異性像を描けていたわけじゃないから、あまり文句もいえないか……。