「新青春チャンネル78〜」でえらい勢いで貶されていた小説。

 だが、実際読んでみるとそれなりにおもしろい。たしかに傑作でも佳作でも秀作でも力作でもないが、それでもそこそこ愉しめる作品ではあった。

 シナリオ的で小説としてのエロスには欠けるとはいえ、文体はそれなりに整っているし、読むことが苦しいというほどひどい代物ではないだろう。

 それではどうして僕と「新青春チャンネル78〜」で評価に大きく差が出るかと考えてみると、ようするに僕がゲーム版「グリーングリーン」をプレイしており、向こうがプレイしていないというその差が重要なのだと気付く。

 つまり僕はゲーム版で得たイメージをもとに小説の内容を補正して読んでいたものと思しいのである。

 ゲーム版「グリーングリーン」は、まず佳作といっていい出来の作品だった。シナリオそのものは退屈だが、キャラクターの掛け合いが楽しく、最後まで飽きずにプレイすることができた。

 僕はこのゲームで手に入れたイメージを利用してこのノヴェライズを読んだため、ただ小説単体を読んだだけのひとよりもこの作品を愉しめたということなのではないか。

 まあ、ノベライズなどというものはしょせん二次創作同人誌とたいした代わりはないので、僕としてはその程度の出来でも満足している。