GO

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 読了。

 第123回直木賞受賞作だが、それとは無関係にとてもおもしろかった。

 在日差別問題の根幹を問う問題作であると同時に、クールでポップでスマートでキュートな恋愛小説でもあるというちょっと特殊な作品である。

 石田衣良の「池袋ウエストゲートパーク」と同じで、あまりにスタイリッシュにまとまりすぎているために印象が弱まっている側面があるが、それでもとても良い小説だと思う。

 言葉に対する鋭いセンス、単語の選択が生み出す音楽的なリズム、いずれも現代的でかっこいい。また薄いうえにスピーディーに物語が進むのでとても読みやすかった。

 やはり小説はこのくらいの枚数であってほしい。大長編なんて嫌いだ。「屍鬼」だの「模倣犯」だの「ミステリ・オペラ」だの「サウンドトラック」だの最近の小説は厚すぎる。

 これは差別問題になんてなんの関心もない若者にこそ読まれるべき作品だろうし、また実際に読まれてもいるのだろう。僕も一応まだ若者と呼ばれる歳だから、いまどきめずらしい熱血硬派の主人公に共感しながら読むことができた。

 この作家もチェックリストに加えておこう。