聯愁殺 (ミステリー・リーグ)

聯愁殺 (ミステリー・リーグ)

 読了。

 西澤保彦の話題作。

 やけに世評が高いので読んでみたが、なるほどこれは噂になるのも当然の出来。

 主人公の女性が高校生の少年に命を狙われた理由を「恋謎会」という謎解き好きの集団が推理するという「毒入りチョコレート事件」系統のミステリであるが、結末が実に衝撃的。

 正直、途中で疲労される推理はあきらかに無理があるものが多いし、後出しでいろいろと情報が出てきてそのたびに事件が新たな様相を見せるので中盤はすこしだれるのだが、ラストであきらかにされる殺人犯の動機は唖然とすること請け合いの衝撃的な代物だ。こんな理由でひとを殺すとは……。

 本作はいろいろな意味で西澤保彦の集大成的な作品と言えるのだが、どこがどう集大成なのかはネタバレなのはいえない。

 とにかく結末の衝撃性という点では西澤ミステリのなかでも三本の指に入る出来だと思う。僕は初期作品のほのぼのラブコメテイストのオチも好きなんだが……もうあのころには戻れないのだろうか。